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仮想通貨市場はBTCの上げによって一時3,000億ドル付近まで到達。
今週(7/16〜22)の仮想通貨市場はポジティブな材料を多く受け全体的に底上げされた週でした。
今週ビットコインは大幅な上昇を魅せましたが、アルトコインもその影響を受けて上昇し、その時価総額は2018年6月11日ぶりの3,000億ドル(約33兆円)付近まで到達しています。
では、今週(7/16〜22)までで最も上昇率の高かったアルトコインを見ていきます。
【時価総額2位〜30位】今週のアルトコイン上昇率ランキング
今週(7/16〜22)高騰を魅せた時価総額2位〜30位のアルトコインの内の上位3通貨は以下です。
- Bitcoin Diamond(BCD) +93.5%
- Stellar(XLM) +40.4%
- Decred(DCR) +24%
1位 Bitcoin Diamond(BCD)【24位】
ビットコインダイアモンド(BCD)は今週+93.5%の上昇を魅せました。
ビットコインダイアモンドとは、ビットコインのハードフォークによって誕生した仮想通貨であり、マイニングの報酬を中国のマイニング業者が独占しているという問題を解決する事と、ビットコインよりも速いトランザクション処理を実現する為に生まれました。
このビットコインダイアモンドは、チャートを見るとかなり歪な形状ではありますが、短期間で倍近い上昇率となっています。
上記のチャートの通り、7月19日は短期間でその価格を4.4ドルまで上昇させ、100%の高騰させるも、後に一瞬にして元通りとなりました。
ビットコインダイアモンドは先日大手取引所であるHitBTCに上場し、BCD/BTC、BCD/USDTペアでの取引が可能となりましたが、それらの上場発表の直前に大きくBCDの価格が動いていました。
ビットコインダイアモンドの上場が知らされたのは7月19日の木曜日だったのですが、その前日である18日の水曜日からチャートは既にパンプしており、これは「インサイダーではないか」という声も界隈から出ています。
しかし、その後はすぐに暴落し、HitBTC上では上場後から現在まで40%近い下落を魅せています。
引用:HitBTC
ビットコインダイアモンドが市場に放たれた2017年11月当時は80ドルを超える価格で取引されていましたが、現在はそのおよそ20分の1程度に縮小しており、何ともハイリスクを漂わせる値動きが続いています。
なお、ビットコインダイアモンドの今回の値動きは7月7〜9にかけても同じように起こっており、同様に上昇後すぐ下落しています。
このように、まるで役に立たない上げ下げを繰り返しているBCDなので、次の高騰には注意が必要かもしれません。
2位 Stellar(XLM)【6位】
現在ライトコインを追い抜き時価総額6位にランクインしているStellar(XLM)は、今週は+40%の大きな動きを魅せました。
Stellar(ステラ)とは、リップルをベースとして開発された仮想通貨であり新しい金融取引の為の分散型非営利ネットワークです。
このステラは先週米取引所Coinbaseにて上場の検討アナウンスが流れた事で大きくその価格に反応しました。
Coinbaseは銀行ライセンスの取得を目指す「仮想通貨ユニコーン企業」であり、同取引所への上場が実現されれば、今後更に大きなマネーが流れる可能性があるでしょう。
また、ステラは17日、ステラの技術とネットワークがSharia(シャリア)適合認証を取得したと発表しました。
シャリアとは、送金及び現実アセットのトークン化を実現できるプロトコルであり、これによって今後のステラの経済圏がスケールされる可能性が大いに高まりました。
ステラはグローバル金融へのアクセスや一体化を目指すプロジェクトですが、その実用化ステップは確実に進んでいます。
また、17日の発表を受けた後、ステラの価格は18日に+26%の上昇を魅せました。
引用:Binance
3位 Decred(DCR)【25位】
時価総額25位のDecred(DCR)は今週+24%上昇しました。
Decred(ディークレッド)とは、2016年に誕生したユーザーの投票ベースでガバナンスの分散化を目指す仮想通貨です。
同通貨に今週特段のトピックがあった訳ではありませんが、仮想通貨市場全体の上昇と同時に大きくその価格を上げました。
ディークレッドは6月以降芳しくない価格推移を見せていたものの、7月16日より価格を回復させています。
一部の中央集権が意思決定するのではなく、完全に大衆のネットワークに依存し意思決定の分散化を図るこの通貨は、中央集権通貨よりもイノベーティブが起こりやすくなるというポテンシャルを持っていると言えるでしょう。
【時価総額31位〜100位】今週の注目アルトコイン上昇ランキング
次に時価総額31位〜100位までのアルトコイン上昇率ランキングを見てみましょう。
- Kin(KIN) +52%
- MOAC(MOAC) +47.7%
- DOGE Coin(DOGE) +43.1%
1位 Kin【69位】
時価総額現在69位のKinは今週+52%の上昇を魅せ、そのランキングを大きく上げました。
Kinとは、3億人を超えるユーザーが利用する大手メッセージアプリ「kik」が発行する仮想通貨であり、Kinは将来的に友人間での送金やネットショップなどの経済圏の構築を目指します。
このkinですが、kinの財団グループは最大25名のkikのアプリデベロッパーに対しておよそ300万ドル分のkinを提供すると発表しています。
また、デジタルサービスの経済圏構築に向けて財団はメッセージアプリkikを支援し、同財団はアプリを簡単に作成出来るソフトウェア開発キット(SDK)も開発しています。
2位 MOAC(MOAC)【65位】
現在時価総額第65位のMOACは+47.7%の高騰を魅せました。
MOACとは、ERC20ベースのスケーラビリティ問題を改善する仮想通貨であり、多層のブロックチェーンレイヤーを構築してそのトランザクション処理を実現させます。
こちらも全体的な仮想通貨市場の上昇の影響を受けており、7月に入ってからは上昇トレンドに転換する動きを示しています。
引用:CoinBene
3位 Dogecoin(DOGE)【36位】
現在時価総額36位のDogecoin(DOGE)は+43.1%の上昇を魅せました。
Dogecoinとは柴犬をモチーフにした仮想通貨であり、ライトコインをベースにしてトランザクションの承認時間が速く、総発行枚数の上限が無いことが特徴です。
この通貨は「ジョーク」を意図したコインとして発行されたのですが、現在は時価総額36位まで上り詰めており、その存在のスケールは拡大されています。
引用:fex
今週のアルトコインまとめ
以上、今週も先週に引き続きアルトコインは全体的に上昇傾向にあり、市場にとってポジティブな材料が多く挙がりました。
ボラティリティが激しい分、本記事で紹介した数字は直ぐに下落して戻ってしまったり、更に上昇したりするでしょう。
なお、ビットコインドミナンスを確認するとそのBTCの割合は45%と、先週対比で2%程上昇しました。
BTCが引き続き全体を牽引するようなこの仮想通貨市場ですが、来週もどのような動きとなるのかに注目です。