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仮想通貨はもう稼げない?市場の裏に潜むバンプ・アンド・ダンプとは?

ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた内容とは

米国ウォール・ストリート・ジャーナル(以下、WSJ)は、仮想通貨市場において大規模な価格操作が「組織的な風説」の流布によって行われていると報じました。

主な手段として、テレグラムなどのサービスを利用して様々な仮想通貨の急騰・急落が引き起こされたと主張してます。

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一部の仮想通貨取引所において、数十に及ぶ取引グループが相場操作した売買行為を半年間行った結果、8億2500万ドル(920億円)を稼いだグループを生んだ一方で、多額の損失を被った人を多く生み出しました。

WSJによる分析によると、1〜7月の取引データと、オンライン上のトレーダーによる通信記録を分析したところ計121種類の仮想通貨が絡んだ

バンプ・アンド・ダンプ

が175件見つかりました。

ロンドンを拠点とするRPC法律事務所の仮想通貨専門家、ベン・イエーツ氏は

「仮想通貨取引所は規制されていない市場のため、ニューヨーク証券取引所で規制されているような市場操作が処罰されずに行われ得ます。」

と述べます。

バンプ・アンド・ダンプ(Pump and dump)とは

価格操作を目的としたスパムメールの事であり、スパムを流したスパマーは偽情報を流して、価格がある程度つり上がったところで売り抜けて利益を得るというとっても悪質な手口です。

日本ではまだ馴染みが浅いようですが、アメリカでは多いスパムの一種になります。

主に虚偽の情報を流す(風説の流布)などして操作をしますが、時価総額の高い通貨では価格のつり上げが難しいため、時価総額が少なく単価の安い、いわゆる“草コイン”で起こりやすいとされております。

米国の証券取引委員会(SEC)は上場銘柄を狙ったバンプ・アンド・ダンプ行為を日頃調査して、民事訴訟を起こしています。

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価値のないコインが高騰する

「パンプ・アンド・ダンプ」では、価値のない資産価格を巧みに計画されたマーケティングで人為的につり上げます。

  • 事実に反する発言
  • 誤解を招きやすい発言
  • ソーシャルメディアでの大量の投稿
  • 連帯保証

その他のごまかしを使って、価値のない資産が魅力的な人気商品であるという情報を流します。

巧みに計画されたマーケティングによって価値のない資産価格が

  1. ひとたび投資家がその価値のない資産のウワサを耳にし価格が急速に上がっている
  2. 多くの投資家がその株を買い上げる
  3. パンプ・アンド・ダンプ計画に参加している人たちがその過大評価された資産の株を売る

この人たちは、ピークまたはその付近、購入時よりはるかに高額の状態で売ることで利益をあげます。

彼らが過大評価された資産の株を売り始めると、資産の価格は暴落し、適切な評価額に修正され、情報に踊られた投資家が損をします。

200億円をだまし取ったビッグ・パンプ・シグナルとは?

WSJが調査した中で最もフォロワーの多かったグループでテレグラムにおいては、74,000人を超えるフォロワーを持つ「ビッグ・バンプ・シグナル」です。

12月下旬にテレグラムにてチャットルームを開設し、26件に及ぶパンプを仕込んだ結果、2億2000万ドル相当の取引を生んだと報じてます。

例えば7月上旬、ビッグ・パンプ・シグナルは取引の追跡ができない

「クロークコイン」

を買い始めるよう多くのフォロワーに指示しました。

開始時間は米東部時間午後3時にテレグラムのチャットルームを管理する匿名のモデレーターが

「皆さん、波に乗り遅れないように気を付けてください」

と促した途端に猛烈な買いが入り50%高の5.77ドルをつけた後、2分後に1ドル近く下落しました。

パンプするグループチャットは、招待制になっており、匿名のモデレータと呼ばれるものが一人で運営してるとされてます。

こうしたやり口が目立つようになった背景には、新興企業が仮想通貨の発行を通じて資金を調達する

ICO(イニシャル・コイン・オファリング)

がこのところ爆発的に増えており、ICOで調達された資金2014~16年の3億ドルから過去1年半で約200億ドルへと激増していました。

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CFTCが与える4つの警告とは

仮想通貨業界は成長しており従来の銀行及び金融システムと結合するため進化を続けているものの、ブロックチェーンと仮想通貨は依然として規制が不十分にあります。

仮想通貨市場において規制と消費者保護が不足しているために、パンプ・アンド・ダンプのような不正な策略が上手くいってしまう可能性がまだ十分にあります。

だからこそいつでも、関心を持った仮想通貨については自分で調べ、快適に眠りにつくことができる大きさのリスクしか取らない方が良いとされてます。

投資家を市場操作から守るため、CFTCの勧告は以下の警告も与えています。

  1. 内部情報、特にソーシャルメディアから得たものに基づいてデジタル通貨またはトークンを購入してはいけない。
  2. あるデジタル通貨やトークンに投資することで即座に財産を築けることを約束する、広告またはウェブサイトを信じてはいけない。
  3. パンプ・アンド・ダンプの取引に参加してはいけない。市場操作は法に反し、多くの参加者はお金を失うことになる。
  4. 保証された投資や取引戦略のようなものは無い。「お金を失うリスクが無い」と言われたら、投資してはいけない。

投資家は十分に注意して仮想通貨市場に向き合う必要があります。

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