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アジア初の分散型取引所STARBIT(スタートビット)とは?
引用:STARBIT EX
STARBIT(スタービット)とは、「0x protocol」に基づいて開発されたアジア初の分散型取引所(DEX)「STARBIT EX」を展開するプロジェクトです。
2016年初期、世界で初めてイーサリアムベースの分散型取引所を構築したのがEtherDeltaでしたが、それ以降様々なDEXが開発されるようになりました。
中央集権型取引所のハッキング事件はこれまであらゆる場所で起こっており、日本ではマネックスグループ傘下のコインチェックが580億円規模の盗難被害に遭いました。
そこで中央に管理者を置かず秘密鍵をユーザー自身で管理する「分散型取引所」が注目を浴びるようになりましたが、このSTARBITの拠点は台湾であることから、アジアで初となる分散型取引所の構築を試みます。
本記事では、分散型取引所のプラットフォームSTARBITについて解説していきます。
分散型取引所「STARBIT EX」の特徴
引用:STARBIT EX
では、分散型取引所STARBIT EXの特徴を見ていきます。
STARBIT EXは0x protocolをベースとした分散型取引所
STARBIT EXは上述した通り0x protocolに基づいて開発されています。
0x protocolとは、オープンソースでスマートコントラクトを用いたイーサリアムブロックチェーンベースのDEXです。
STARBIT EXではこの0xのスマートコントラクトプロトコルを利用してユーザーの注文を処理し、その取引の透明性や有効性を保証するとされており、また、0x protocolを用いる事で世界にある他の取引所間でユーザーの注文情報をシェアする事も可能です。
STARBIT EXで取り扱いされている仮想通貨
STARBIT EXでは現在イーサリアムベースのERC20トークンが全て取り扱いされています。
現在はERC20トークンのおよそ60種類が上場していますが、将来的にはERC721をはじめ、更に多くのトークンを取り扱い可能にする予定とされています。
分散型取引所KyberNetworkとの統合
STARBIT EXは現在DEXで懸念視されている流動性の問題を解決するべく、分散型取引所の「KyberNetwork」と提携する事をホワイトペーパーにて発表しています。
KyberNetworkとは仮想通貨を安全且つ迅速に取引する為のDEXであり、異なるブロックチェーン同士を繋ぐ「クロスチェーン技術」を用いてDEXの流動性向上を図っています。
DEXは全体的に取り扱い銘柄数が多いものの、その取引ボリュームはまだまだ貧しく、その流動性は中央集権型取引所のBinanceやBittrexなどには到底敵いません。
そこでSTARBIT EXはKyberNetworkと統合する事で拡張性の強化と流動性アップに繋げようとしています。
STARBITにはMetamaskが必要
STARBITで実際に取引を開始する為には、まずイーサリアムのブラウザウォレットである「Metamask」が必要です。
Metamaskをインストール後は、STARTBITとMetamaskが自動的に連携するので、Metamaskをログインさせた状態でSTARBIT EXのトレード画面を開きましょう。
下記図のように、Metamaskと連携してトレード出来るようになっています。
また、詳しい取引方法については同取引所の流動性やシステム環境が整い次第アップしていきます。
STARBIT Token(SBT)のICO
引用:SBT ICO
STARBITでは、上述した分散型取引所STARBIT EXで使用出来る独自トークン「STARBIT Token(SBT)」が発行されており、今回このSBTを用いたICOが2018年8月1日より実施されています。
このSBTは、ユーザーがそれを保有しておく事によって運営側(STARBIT EX)の上げた収入の50%を配当としてウォレトから受け取る事が出来るといった特徴を持っています。
これを運営側は「Trading Dividends(取引配当)」と呼んでおり、全てのSBT保有者は毎月決められた精算時にその所有額に応じて配当を受け取られるのです。
そのSTARBITの肝心な収益についてですが、ホワイトペーパーでは「取引手数料」「トークンのSlotting fee(棚代)」「ICOトークンの受託販売」などの3つを収益源にするとしています。
引用:SBT ホワイトペーパー
STARBIT EXへのリストアップの際のトークン掲載料や、ICOトークンの発行代行、そしてその販売の受託などで収益を確保します。
そしてこのICOは大きく3段階に分かれており、第一段階で購入すると20%ボーナスの特典が付与され、次の第二段階では10%ボーナス、最後の第三段階ではボーナス無しとなっています。
引用:SBT ホワイトペーパー
なお、執筆現在はこの第二段階のトークンセールが行われており、それは8月20日頃までの予定とされています。
https://twitter.com/StarBitInno/status/1026863259050106880
また、このように取引トークンを保有するだけで配当が貰える仕組みは今話題の仮想通貨取引所である「FCoin」がFTトークンを用いて行っています。
それは多くのユーザーを惹きつけ、一時はあのBinanceを超える勢いで取引されていましたが、(※但し一部は自動売買ボットだという事が判明)このSTARBITでも独自トークンを用いた配当システムによって同じような盛り上がりを魅せる可能性があるでしょう。
台湾の二大仮想通貨取引所「BitoEX」と「MaiCoin」
この台湾発の分散型取引所STARBITですが、それ以外にも台湾では「BitoEX」「MaiCoin」と呼ばれる二大取引所が存在しており、両取引所は新たに「BitoPro」「MAX」といった取引所を設立しました。
BitProの開設時は運営元であるBitoEXがICOによっておよそ22億円を調達して話題を呼びましたが、BitoEXは台湾のファミリーマートにてビットコインが購入できるシステムを構築し、そしてビットコインデビットカードの発行なども手掛けています。
また、MainCoinも台湾のコンビニでビットコインが購入できるシステムの提供を行なっており、両取引所共台湾での仮想通貨の普及を支えています。
今回台湾発で新たに分散型取引所が構築された事から、今後の台湾での仮想通貨市場の盛り上がりにも期待出来るでしょう。
STARBIT(スタービット)のロードマップと将来性
引用:SBT ホワイトペーパー
以上がSTARBITについてでしたが、今後はグローバルな分散型同盟を設立し、SBTもICOプロジェクトをスタートさせるといった非常に楽しみな展開となっています。
アジアから分散型取引所の成長と発展に務め、そしてSTARBITの成長と運営側の収益の向上が独自トークンのSBTの価値向上&配当の増加に繋がるでしょう。
STARBITはCoinbaseからも上場の検討がされている0xのプロトコルを基盤としている事から、将来的にイーサリアムベースのERCトークンやDappsを自由に交換出来る大型プラットフォームとなる可能性があります。
また、KyberNetworkとの提携によって異なるチェーンのトークンでも交換が可能になれば、更にその規模をスケール出来るのではないかと考えます。
流動性が少ない現在のDEXですが、このSTARBITが独自トークンSBTを使う事でどのようにDEXを盛り上げられるかにも要注目です。
SBTを駆使して一時的な賑わいではなく、長期的なトークンの成長をDEXと共に遂げて行く事が出来れば、将来の可能性は大いにあるのではないでしょうか。