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仮想通貨Enigma(エニグマ/ENG)とは?その特徴や将来性を解説

仮想通貨Enigma(エニグマ)とは?


引用:Enigma

Enigma(エニグマ)とは、プライバシー保護とスケーラビリティ問題の解決を目的とした分散型プラットフォームです。

このEnigmaはアメリカの名門大学であるMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究生によって創られたプロジェクトであり、昨年の9月に行われたICOでは4,500万ドル(約50億円)を調達しています。

本記事では、仮想通貨Enigmaの特徴や将来性について解説していきます。

Enigma(エニグマ/ENG)の概要

以下がEnigmaの概要です。

通貨名Enigma
通貨単位ENG
総発行枚数150,000,000ENG
プラットフォームイーサリアム(ERC20)
ホワイトペーパーenigmaco-website
公式サイトenigma.co


上述した通りEnigmaはMITの研究生によって作られていますが、その
ホワイトペーパーを見るとブロックチェーンのプライバシーに関してとその重い処理への対応能力に関してが問題提起されています。

現在のパブリックブロックチェーンにおいてはその情報に誰でもアクセスする事ができ、機密データを秘匿で格納する事は不可能です。

また、ネットワーク内の大量なトランザクションを処理する為の計算力が追いつかず、取引の承認や取引手数料が高騰するといったスケーラビリティ問題も深刻化しています。

では、Enigmaはそれらの問題をどのように解決していくのかを以下より見ていきます。

Enigma(エニグマ/ENG)の特徴

シークレットコントラクトによるプライバシー保護

Enigmaには「シークレットコントラクト」と呼ばれるスマートコントラクトを秘匿化するプロトコルが存在します。

従来のスマートコントラクトはそこで入力・出力も全てオープンになっており丸見え状態となっていました。これは情報の透明化には最適ですが、機密データに関する取り扱いには全く不向きと言えるでしょう。

しかし、Enigmaのシークレットコントラクトを利用する事でネットワーク内の他のノードにそのデータを明かす事なく秘匿性の高い取引が出来るようになります。

また、シークレットコントラクトによって従来のスマートコントラクトよりも手数料を低く抑える事も可能とされています。

Enigmaのデータマーケットプレイス

Enigmaはデータを暗号化して保存したりデータ解析を行う事が出来るアプリケーション「Data MarketPlace」を開発しています。

これは個人や企業等がデータを販売する際に役立つのですが、上述したシークレットコントラクトを用いたEnigmaプロトコルの上でデータ販売を行う事でプライバシーを保護出来るので、一度販売されたデータの転売を防止する事が出来るのです。


引用:Enigma

 

投資プラットフォーム「Catalyst(カタリスト)」


引用:Catalyst

上述のデータマーケットプレイスを利用した最初のアプリ(Dapp)が「Catalyst」です。

CatalystはEnigmaプロトコルを使って仮想通貨の過去のトレーディングデータを分析し、投資や研究に活用する事が出来ます。

なお、現在1万5,000人を超えるユーザーにインストールされており、ベータ版が稼働しています。

Enigmaプラットフォームで使用されるENGトークン

Enigmaプラットフォームでは仮想通貨ENGを用いる事でそのネットワークを動かす事が出来ます。

これはイーサリアムの燃料通貨ETHのように、ネットワークフィーを支払う為に用いられるのですね。

その用途としては、主に上述したデータマーケットプレイスでのデータの購入・販売などや、Catalystのデータ分析ツールを使用する際などに利用されます。

遺伝子情報の新たな流通市場の創造

このEnigmaは機密情報である遺伝子に関する情報の取り扱いにも活用する事が出来ます。

従来個人が製薬会社へデータ提供する際に遺伝子解析会社を介する必要がありました。

しかし、シークレットコントラクトを用いる事で遺伝子情報という機密データを直接的にやり取りする事が可能となります。

機密情報の多い医療データを取り扱う事も可能

また、医療分野のデータ提供における機密情報のやり取りのもEnigmaを活かす事が出来ます。

医療機関は患者のデータを扱う際にデータ提供者と機密保持契約を結ぶ必要があるのですが、シークレットコントラクトを用いる事でトラストレスで低負担なデータ共有が可能となるのです。

このように、機密事項が多い機関はEnigmaとの提携によって更に生産性を向上させられる可能性を秘めているのです。

Enigma(エニグマ/ENG)を購入出来る取引所と価格推移


引用:coinmarketcap

Enigmaを購入出来る取引所は主に「Binance」「Huobi」となっており、BinanceでのBENG/BTCペアは全体の取引の76%を占めています。

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なお、Binanceの次にENGの取引シェアを占めるHuobiは現在日本居住者向けのサービスを停止しており、JCBA(日本仮想通貨事業者協会)に加入しています。

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次にENGの価格推移ですが、そのチャートを見ると2018年1月をピークに、以降右肩下がりに価格を縮小させている事が分かります。


引用:coinmarketcap

2018年8月現在のENGは60円台で推移しており、その時価総額はおよそ46億円、時価総額ランキングでは第110位に位置しています。

Enigma(エニグマ/ENG)のロードマップと将来性


引用:Enigma

以上がEnigmaについてでしたが、今後のロードマップを見ると「DISCOVERY」「VOYAGER」「VALIANT」「DEFIANT」といった4フェーズに分かれており、2018年に機密性を保持したプラットフォームの構築し、更に2020年までにイーサリアムチェーンから離れた独自のブロックチェーンを構築し、プラットフォーム内で稼働するDappsを全てそこに移動する予定となっています


引用:Enigma公式ブログ

そして2018年6月にはIntelとパートナーシップを組む事が発表されました。

これによって、今後一層Enigmaプロトコルを用いた技術革新が期待されます。

ブロックチェーンにおけるプライバシー保護の問題は元々イーサリアムでも問題視されており、イーサリアムでは匿名通貨Zcashで用いられているゼロ知識証明によって取引情報を機密化させる技術「zk-SNARKs」を実装しました。

今後、ブロックチェーンやスマートコントラクトが社会に実用化されようとした際、その上にデータが完全に公開されていたのでは多くの業種で不都合が出てしまうでしょう。

それでは機密データを用いる事が不可能となるからです。

特にブロックチェーン技術の応用が想定されている金融業界や医療業界においては、この情報の機密化の技術は非常に重要となるでしょう。

よってシークレットコントラクトによって新たな市場が創造される可能性が十分にあり、ロードマップを見る限りその実現は2020年以降でしょうから、その価格が実需と共に上昇するのはもう少し先かもしれません。

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Kenta Fujii
Kenta Fujii
新卒で入社した大手金融機関では、主に広告の運用やマーケティングに従事。その後は11ヶ月で退職し、金融・フィンテック分野に特化したフリーライターとして活動中。
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