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ビットコインETFはなぜ却下?ウィンクルボス兄弟のETF申請却下でこれからの仮想通貨業界はどうなる?

ビットコインETF申請の却下で仮想通貨の価格は暴落

近年話題となっているのが、仮想通貨の価格が暴落するほどの影響力を持つ仮想通貨ビットコインETFです。

初めてSEC(証券取引委員会)にビットコインETFの申請が行われたのは20137月のことであり、申請を行ったのは、Facebook創設者のマーク・ザッカーバーグ氏を訴えたことで知られる

仮想通貨億万長者のウィンクルボス兄弟

です。

しかし、ウィンクルボス兄弟をはじめとする、ビットコインETFを扱いたい金融会社などによる度重なる申請は、SEC(米国証券取引委員会)によって却下されています。

そんなビットコインETFについて

そもそもの仕組みとは、なぜ市場で騒がれ、申請が困難なのかなどについて説明します。

なぜビットコインETFが市場で騒がれているのか

ビットコインETFが市場で騒がれているのには理由があります。

その理由とは、ビットコインETFが金融商品となることで、これまで仮想通貨に手を出さなかった個人投資家や機関投資家による投資が期待されるためです。

中でも、機関投資家が投資先にビットコインETFを選択することにより、彼らの莫大な資産が仮想通貨市場に流入し、市場が活性化する可能性が考えられるのです。

現在、仮想通貨市場はビットコインを始めとする仮想通貨全体の価格が暴落したことから、低迷期を迎えているとも言及され、そんな仮想通貨市場を再び活性化する可能性として白羽の矢が立っているのがビットコインETFなのです。

ビットコインへ投資する新たなお金が市場に流入することで、ビットコインの価格が上昇するかもしれないという期待が高まっているため、注目されているという訳なのです。

そもそもETFとは?

ETFとは何かというと、日興アセットマネジメントでは、以下のように動画でも解説されています。

日興アセットマネジメントでは、ETFを次のように説明しています。

ETFとは、特定の指数、例えば日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)等の動きに連動する運用成果をめざし、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託です。

ETF = Exchange Traded Fund (上場投資信託)

市場急落時に、売買シェアが上昇し、純資金流入となった銘柄として注目されたのが、ETFでした。市場の上がり下がりでパフォーマンスが容易に把握でき、運用の透明性が高いことが注目されました。

引用:「日興アセットマネジメント(https://www.nikkoam.com/products/etf/about)」

ざっくりいうと、ETFは急落した市場に活力を与えることも可能な投資信託であることが分かります。

とはいえ、ETFの規模がどれほどのものなのか、なかなか具体的なイメージは湧かないものです。では、具体的な数字でETFとビットコインの時価総額を比較してみましょう。

現在、ETFの資産総額は約3兆ドル(約340兆円弱)に達しており、通貨のETFが占める割合は2%程で約600億円ドル(約7兆円)となっていますが、一方、ビットコインの時価総額は約1,100億ドル(約12兆円)であることから、ETF3倍以上の規模であることが分かります。

ETFのその他の特徴としては、

  • 取引価格がリアルタイムで変動する
  • 信用取引が行える
  • 換金はいつでも行える

などのメリットがあります。

ETFの歴史や詳しい内容を知りたい方は、こちらの記事を参考にご覧ください。

ETF(上場投資信託)とは?仮想通貨の上場により機関投資家の参入なるかETF(上場投資信託)とは?ETFとは“Exchange Traded Funds”の略で、上場投資信託と呼ばれる金融商品です。...

ビットコインETFのこれまでと今後の流れ

ビットコインETFへの期待が高まっていますが、実際にはこれまでビットコインETFの申請は承認された前例がありません。

冒頭でもご説明した通り、20137月に仮想通貨取引所ジェミニを運営するウィンクルボス兄弟がいち早くSECに申請を行いましたが、却下されました。

それを皮切りに、企業や取引所などがビットコインETFの申請を行っています。2018年に入って現在申請中の企業や取引所は、以下の通りです。

  • ヴァンエック・グローバル社(資産運用会社)とソリッドXパートナーズ社(ブロックチェーンソフトウェア開発・金融サービスのプロバイダー)
  • シカゴ・オプション取引所
  • ビットワイズ社(米のデジタル資産管理会社)
  • ディレクシオン社(米の投資会社)

20187月には、SECはビットコインETFについてパブリックコメントの受付を行いました。

また、ディレクシオン社の申請の可否についての結論を921日までに延期することを発表しています。

今後の流れはどうなるのか?

ビットコインETFの今後の流れとしては、2018年内の実現の可能性を上げる意見もあるようです。

https://twitter.com/maru_cpa/status/1022075619419381761

その理由として、SEC委員の一人であるヘスター・ピアース氏がビットコインETF承認否決へ反論を唱えたと言われているためです。

ピアース氏は自身の公式ツイッターでも反論を訴えています。

ピアース氏が反論したことにより、ディレクシオン社の申請可否判断の時期が9月にまで延期になったとも考えられています。

さらに、SECはビットコインETF申請承認に関するパブリックコメントの受付を行ったことから、より広い視点から承認の可否を決定しようとしているのではないかと思われます。

ビットコインETFSECによる申請が難しいワケ

ここまでビットコインETFによる申請が難しいのはなぜなのでしょうか。その理由として、以下が挙げられます。

流動性が低い

仮想通貨投資や関連の金融商品への投資を行うファンドがどのような手順で仮想通貨の流動性を確保できるのかが指摘されており、毎日換金が可能なETFと比べ、仮想通貨の流動性が低いことが課題として挙げられています。

ビットコインの公正価値の評価が困難

ETFでは、純資産価値決定における資産評価が定期的に行われますが、仮想通貨の場合、公正価値を評価するにあたって十分な情報が得られにくいという課題が挙げられています。

仮想通貨自体が投資家に代わる保管の管理者がいない

米の投資会社法では、ファンドは投資家に代わって資産を管理する機関(カストディアン)を設けることが規定されています。

仮に、フォークが起こった場合にその仮想通貨に対して、どのような価格をつけるのかが明確に決まっていないことも要因の1つといえるでしょう。

しかし、現時点では仮想通貨にはカストディアンに当たる機関が存在しないため、顧客の資産管理を守るという課題が挙げられています。

これらの課題により、SECは投資家の安心安全を守るためにも、申請による承認が困難な状況となっているのです。

また、SECは仮想通貨市場の価格操作や詐欺への懸念を示しており、ビットコインETFを承認しない理由として、情報による価格操作や詐欺を警戒しているものだと思われます。

ビットコインETFSECに対する申請が必要なワケ

そもそもSECに対し、なぜ申請が必要なのでしょうか。まずは、SECについて説明します。

SECSecurities and Exchange Commission:米国証券取引委員会)の役割として、SMBC日興証券では以下のように解説しています。

SECSecurities and Exchange Commission)は、投資家保護公正な市場整備のため、1934年に設立されたアメリカの市場監視機関(連邦政府機関)です。日本語では「証券取引委員会」と呼ばれます。

株式や債券などの証券取引の監督・監視を行っています。証券取引の法規を管理しており、企業の不正会計やインサイダー取引などを防止するために活動しています。

引用:「SMBC日興証券(https://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/s/E0036.html)」

つまり、SECの役割は「投資家の保護」と「公正な市場の整備」の2点が主であることが分かります。

そのためには、証券取引における法規制を必要とし、公正な市場であるように監視を行う必要があるのです。

ビットコインETFが承認を得られれば、金融商品の1つとして世界中の個人投資家や機関投資家によって取引が行われることになります。

つまり、ビットコインETFSECが定める法規制を守る必要があり、SECの承認なくしては上場することが皆無だといえるのです。

ビットコインETFが承認されたら一体どうなる?

ビットコインETFSECの承認を得られた場合、今後どうなるのでしょうか。

前提として、ビットコインETFSECの承認を得られれば、株式といった金融商品の1つとして取引が可能になります。

SECの認可を受けたとなれば、世界的にも大きな信頼を得られるため、ビットコインETFへの信頼度は高まり、これまで二の足を踏んでいた機関投資家も参入しやすくなります。

機関投資家の参入により、これまでとは異なる莫大な資金流入が見込め、仮想通貨市場は急成長を見せる可能性が高まります。

さらに、仮想通貨であるビットコインへの信頼性も同様に高まり、ビットコインの価格は再び上昇するのではないかと予想されています。

シナリオ1.ビットコイン価格が650万円を超える

例えば、ファム社のCEOである佐々木徹氏は、ETFによってビットコインの価格が59千ドル(約656万円)にまで上昇すると自身ではじき出した概算を発表しています。

また、これまでビットコインETFの承認の可能性が報じられると、ビットコインの価格は上昇しました。その一方で、申請が却下されたことでビットコインの価格は暴落しました。

これにより、ビットコイン投資をする人の多くは、ビットコインETFへの期待を強く感じているということが分かります。

つまり、ビットコインETFへの期待はビットコインの価格をも変動することを意味しており、今後申請が承認されれば、ビットコインの価格は急上昇することが考えられるのです。

それを裏付ける話があります。それは、金(ゴールド)がETF承認された時のことです。

ETF承認後に金は下記の画像にもあるように、価格が急上昇しました。

出典:https://imgur.com/a/9EBOFKW

また、インターネット上で話題になっているのが、ビットコインと金のチャートが非常に類似しているという点です。

金がETF承認後に価格が急上昇したことから、ビットコインETFにおいても同様の価格の上昇が見られるのではないかと、ひそかに期待されているのです。

シナリオ2.ビットコインに次ぐ仮想通貨がETFに承認

ビットコインETFが承認されることで、ビットコインに次ぐイーサリアムやリップルなどの仮想通貨もETFの承認を受けられる可能性が高まります。

多数の仮想通貨が承認されることで、これらの仮想通貨の時価総額はさらに高まり、仮想通貨市場はさらに規模を拡大することが考えられます。

シナリオ3.ビットコイン以外の仮想通貨の暴落も

ビットコインETFが承認されることで投資家の多くがビットコインに集中し、ビットコイン以外の仮想通貨が暴落する可能性も考えられます。

さらに、値動きが安定することで、以前のビットコインのような大暴騰は期待できなくなるかもしれません。

これにより、生き残っていける仮想通貨と存在がなくなってしまう仮想通貨と大きく運命が分かれることになるでしょう。

シナリオ4.リーマンショックの二の舞に

ビットコインETF承認によって、機関投資家を始めとする莫大な資産を保有する投資家が仮想通貨市場に参入することで、市場規模は一気に膨張する可能性があります。

莫大な資金が投じられることは、必ずしも良い結果を及ぼすとは言い切れません。過去の記憶として思い起こされるのは、2008年のリーマンショックではないでしょうか。

莫大な資金が集中し、結果的に経済の混乱を招き、不況になってしまうことも考えられるのです。

なるべくなら良いことだけを想像しておきたいところですが、やはりリスク管理という上でも多少はネガティブな予想もしておくことが何より大切なことだと個人的には思います。

ご自身の資産を守るためにも、ビットコインETFに関する情報収集を怠らず、経済や金融の今後の流れを予測できる知識も得ておきましょう。

ビットコインETFの承認は2019年の可能性も

ビットコインETFの承認が2018年内に行われるというポジティブな予想が広まる中、一部の投資銀行では2018年内の承認は間に合わないという声も上がっています。

さらに、ビットコインETFの承認は2019年になることを公式報告書にて発表されています。

カナダ大手の投資銀行Canaccord(カナコード)は、SECがビットコインETFの承認可否判断を9月末に見送ったことから、仮想通貨相場はさらに停滞するだろうと予想しています。

SEC委員ピアース氏の発言にも注目したい

SECの委員会メンバーの中でも、ビットコインETFの承認否決への反対意見を上げているヘスター・ピアース氏への注目度も集まっています。

さらに、彼女は最新技術に対し、闇雲に否定することは市場の成熟化を止めるものと考えており、その意見は多くの人に指示されています。

一部のビットコインETF承認の可否判断が9月に延長されたのも、彼女の反対意見があってのことです。

ビットコイン投資家の中には、彼女の意見を指示する人も多く、今後もどのような発言をするのかについても注目したいところです。

そして、ビットコインが新たなる世界をこじ開けるきっかけとなることを期待したいですね。

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