ブロックチェーン

ブロックチェーン企業R3とは?コンソーシアムやCorda、リップルとの関係

ブロックチェーン企業R3(R3CEV LLC)とは?


引用:R3

R3(R3CEV LLC)とは、アメリカのニューヨークに拠点を置くブロックチェーン開発企業です。

R3は2014年にDavid Rutter氏によって設立されており、現在は13カ国で180人以上のグローバルチームによって同社は構築されています。

また、R3はブロックチェーン技術を用いてグローバルな金融機関に向けた様々な問題解決方法を提供しているのですが、それが「R3コンソーシアム」であり、そこで用いられるオープンソースの分散型元帳プラットフォームが「Corda」です。

本記事では、R3の取り組むR3コンソーシアムやCorda、そしてリップルとの関係性などについて解説していきます。

R3が率いる「R3コンソーシアム」とは?

R3が率いる「R3コンソーシアム」は、グローバルな金融機関に向けたブロックチェーンソリューションを提供します。

具体的にR3はシンジケートローンや貿易金融などでのブロックチェーン技術の活用によるコスト削減システムの構築を目指しており、既存の金融システムのオルタナティブとなるアプリケーションを作り上げようとしているスキームなのです。

このR3コンソーシアムは2015年9月15日に発足し、当初はゴールドマン・サックスやバークレイズ、JPモルガンなどを代表した系9社の金融機関が初期参加しました。

後にサンタンデール銀行、ドイツ銀行、シティグループ、HSBCなどが加わり、日本の金融機関である三菱UFJやみずほ銀行、三井住友銀行といった日本のメガバンクに加えてSBIホールディングスやトヨタファイナンシャルサービスなどもこぞって参加しています。

なお、R3コンソーシアムへは2016年時点で計40社を超え、現在ではグローバルに200社以上も参加するる金融機関社数となりましたが、その後にゴールドマン・サックスやサンタンデール銀行、モルガン・スタンレーなどは同コンソーシアムから脱退しています。

R3の分散型プラットフォーム「Corda」


引用:Corda

Cordaとは?

さて、R3コンソーシアムで用いられるオープンソースの分散型元帳プラットフォームが「Corda」です。

このCordaのプラットフォームを利用することで、金融機関は参加者同士互換性のあるネットワーク間で銀行取引を行う事が可能であり、既存の金融システムよりも取引の効率化、更に送金手数料や送金に掛かる時間を削減する事が出来ます。

そして、これは一見ブロックチェーンのようですが、実はブロックチェーンではありません。

なので敢えてブロックチェーンと呼ばず「分散型元帳」と呼んでいるのです。

Cordaと既存のブロックチェーンとの違い

簡単にこのCordaとブロックチェーンとの違いを説明しておきましょう。

まず、パブリックブロックチェーンはオープンソースであり、そのアドレスはネットワーク参加者全員に公開されます。

なのでブロックチェーンを軸とした仮想通貨は、そのトランザクションの履歴が完全にクリアになっており、高い透明性があるのです。

しかし、Cordaの場合はオープンソースでありながらも送金のデータに関する情報は公開されないようになっており、高い匿名性を持っているのです。

このように、Cordaは金融機関等のユースケースに合った分散型台帳技術を提案しており、重要なプライバシーの保護のベースも築いています。

また、Cordaはスマートコントラクトが実装されており、これを用いてあらゆる金融機関の契約を自動執行できるようになります。

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ブロックチェーンファイヤーウォール「Corda Enterprise」の仕組み

2018年7月10日、R3はCordaの有償版である「Corda Enterprise」を公開した事を公式ブログにて発表しました。

このCorda Enterpriseは世界初の「ブロックチェーン・ファイヤーウォール」としてリリースされており、その内部にブロックチェーンを展開する事で高度なセキュリティ保護と様々な互換性のあるブロックチェーンノードとの間で通信が可能となります。

従来のブロックチェーンでは相互的に互換性が無く、その単一のネットワーク以外である外部からの閲覧は不可能とされていましたが、このブロックチェーンファイヤーウォールでは2つのコアとなるノードを2つに分割する事ができ、相互運用性が保証されたシステムとなるのです。

金融機関のブロックチェーン導入に関する懸念が現実的となっている現在、Cordaは新しい形のソリューションを再提案しています。

CordaとRippleの関係性について

では、同じようにブロックチェーンソリューションを用いて多くの金融機関を取り囲もうとしているRipple社とはどういった関係性を持っているのでしょうか?

まずRippleでは日本のSBI Ripple Asiaが主導する「内外為替一元化コンソーシアム」が発足されており、日本の金融機関による国内外の送金に関する実証実験が行われています。

そしてこのようなRippleネットワークでは主に送金に関わるソリューションを展開している為に、Cordaはそれ以外の部分である金融機関の内部プロセスの簡素化や、契約関連の自動執行の部分を担います。

なので、CordaとRippleは互いに共存したソリューションスキームだと言えるでしょう。

R3とRipple社との訴訟の行方

このR3とRipple社の両者は2016年9月にパートナーシップを締結していました。

その中でR3はRipple社から2019年までの1XRPを0.0085ドルで50億XRPまで購入可能というオプションがあったのですが、R3がこの権利を行使しようとした際に、RIpple社は合意を破棄してしまったのです。

Ripple社はR3に対して技術開発に対するコミット不足を主張し、これによってR3はRippleを訴訟する事になります。

更にそれを受けてRipple社側もR3コンソーシアムからの金融機関脱退の事実を公表しなかった旨を主張して逆訴訟する事となったのです。

この争いの最終決定はニューヨーク州の裁判所が行うとされており、現在も合戦は続いています。

R3に倒産危機!?その将来性はいかに。

2017年5月にはSBIグループやバンク・オブ・アメリカ、HSBCなどから出資を受け、2回の資金調達で計1億7,000万ドルを調達したR3。

しかし、R3は現在その資金がショートする恐れがあるとされており、2019年第一四半期中に資金を使い果たしてしまうのではないかとも噂がされているのです。

そこでメディア界隈ではR3倒産の疑惑報道がされていたのですが、同社はその報道を否定し、十分な資金手当があると主張しました。

しかし、過去にR3コンソーシアムからゴールドマンサックスやJPモルガンといった名高る金融機関が撤退した事や、現在Ripple社との訴訟合戦が続いているという事実から、今回の噂も何か実際に懸念点があったのかもしれないと予想出来ます。

仮に資金不足に陥ったとすれば、現在開発しているCordaにも大きな影響が出てくるでしょう。

しかし、残されたRipple社との争いの結果がまだ控えており、今回R3が勝訴する事となればR3社に多額のXRPが流入する事となるでしょう。

いずれにせよ、R3社とRipple社との争いの結末が後のCordaの開発に大きな影響を与える事となりそうです。

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Kenta@フリーライター
Kenta@フリーライター
新卒で入社した大手金融機関を11ヶ月で退職し、仮想通貨・ブロックチェーンに特化したフリーライターとして活動中。現在は場所を選ばず住所不定の”Decentralized”な生活を満喫している。