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仮想通貨バブルは崩壊する?それでも止まらない仮想通貨の進化

仮想通貨バブルは崩壊している?

昨今のビットコイン人気から一転、コインチェックのハッキング、NEMコイン流出事件が起こってからは、ほぼ全ての銘柄が下落傾向になっていて、『既に仮想通貨バブルは弾けた』という声が多数上がっています。仮想通貨バブルは本当に弾けたのでしょうか?

バブルとは何なのか?

まずはバブル、バブル経済とは何なのでしょうか?その定義を確認するところから始めていきましょう。

バブル経済(バブルけいざい、英: economic bubble)とは、概ね不動産や株式をはじめとした時価資産価格が、投機によって経済成長以上のペースで高騰して実体経済から大幅にかけ離れ、しかしそれ以上は投機によっても支えきれなくなるまでの経済状態を指す。多くの場合は信用膨張を伴っており、投機が停止すると一転して信用収縮に陥る。経済学の定義では、バブルとは「ファンダメンタルズ価格(理論価格)から離れた資産価格の動き」とされている。
Wikipedia「バブル経済」より引用

これがバブル経済の概要になります。ではこれを仮想通貨に置き換えてみるとどうなるのでしょう。

仮想通貨は国に属する(法定)通貨ではないので、上記の文にある『経済成長以上のペースで高騰』という条件は当てはまりません。

ですが、『投機によって高騰』したことは事実ですし、それによって『実体経済(というより仮想通貨の実際の価値)から大幅にかけ離れた』ことも間違いないでしょう。

そして今、コインチェック事件を機にほとんどの投機が停止し、仮想通貨の価格は一転して収縮傾向にあります。これらをまとめてみると、以下のようになります。

仮想通貨の資産価格が、投機によって高騰して実際の価値から大幅にかけ離れた状態。投機が停止すると一転して信用収縮に陥る。

こうして条件を整えてみると、今の仮想通貨市場はまさにバブルが弾けた直後であると言えるでしょう。

仮想通貨は本当にバブルなのか?

先に確認したように仮想通貨バブルが弾けたのは間違いなさそうです。ですが、世間の意見では仮想通貨とバブルをイコールで結んでいるような物言いが多く見受けられます。

まるで仮想通貨そのものが終わってしまったかのような話をする経済評論家もいます。ですが、仮想通貨は【お金】ではなく一種の【テクノロジー(科学技術)】です。しかも今もまだ進化し続けている、現在進行形の【テクノロジー(科学技術)】なのです。

それが終わったとはどういうことなのでしょうか?

仮想通貨はどうして生まれたのか

インターネット上での初めての仮想通貨は【ビットコイン】です。ビットコインは、誤解を恐れずざっくばらんに言うと、「個人間での送金機能を持たせたインターネットで使える通貨」と言うことが出来ます。

例えば、AさんからBさんに送金する時、イメージとしてはこのような感じ(↓)ではないでしょうか。

でも実際はそうではありません。このようにお金を誰かに送金する場合、下の絵のように必ずAさんとBさんの間に入る機関があるのです。

もし現金書留で送るのであれば、真ん中に入るのは銀行ではなく郵便局になります。

直接相手にお金を手渡す場合を除けば、お金を誰かに送る時は必ず、中間に何らかの機関が存在しています。場所が同じ国内同士ならこれで済みますが、海外となった場合はもっと複雑になります。上の図の例で見てみましょう。

Aさんの娘、Bさんが留学しました。Aさんは仕送りを海外のBさんに送金したいので手続きを始めます。

ちょうどその時、Bさんから連絡入り「お金が足りない」といきなり言ってきました。ですが海外送金の手続きやら為替の関係で、Aさんはすぐに送金できない状態です。

こんな困った状態の時、もし個人間で時間も手数料もほとんどかからずに、直接的に送金することができるインターネット上で使える通貨があったら便利ですよね?それを形にしたのが【ビットコイン】です。

そして【イーサリアム】は【ビットコイン】の送金機能に『スマートコントラクト』という技術をプラスしました。この『スマートコントラクト』とは契約の自動化と言い換えることができます。

ここもAさんBさんの例で言うと、

AさんはBさんへの仕送りを毎月手続きするのが面倒になり、自動化したいと考えるようになりました。でも【ビットコイン】ではそれは出来ませんでした。

ところが新しく出た仮想通貨【イーサリアム】はそれができるようになっていたので、Aさんは送金する仮想通貨を【ビットコイン】から【イーサリアム】に変更して送金するようになりました。

仮想通貨はお金ではない

このAさんBさんの例からも分かるように、仮想通貨とはインターネットを使って送金を行う場合、中央集権に頼らず個人間でできるようにした『テクノロジー(科学技術)』の一つなのです。

そしてこの『テクノロジー(科学技術)』によって、人の生活が便利になり、より便利なモノを人は求めるのでその価値が上がっていくことになる訳です。と言うことは、仮想通貨が『テクノロジー(科学技術)』である以上、バブル経済のように消えて無くなることはありません。

時代が変わり古くなって、人が欲しいと思わなくなれば消えてしまうかも知れませんが、欲しいと思う人がいる限り、そして『テクノロジー(科学技術)』が進化し続ける限り、仮想通貨が消えて無くなることはあり得ないのです。

仮想通貨バブルが起こった理由

今の仮想通貨バブルに踊らされている人たちのほとんどは、「何かよくわからないけれど儲かるらしい」ということで仮想通貨に投資している状況だと思います。いわゆる『猫も杓子も飛び付いた』状態なのでしょう。一種のブームであると言ってもいいと思います。

最初にお話しした平成バブル真っ只中では、誰もが不動産や株に投資したように、今回は仮想通貨に投資しているだけに過ぎません。『実際の価値から大幅にかけ離れた状態』であるにも関わらずです。

これは仮想通貨がどういう場面で使われ、私たちの生活をどのように便利にしてくれるものなのか?という本質を理解していないことが原因だと言えます。

逆に自分が投資している商品の実態も知らない状態で、儲けられると思っている方がどうかしているのではないでしょうか?何より、仮想通貨バブルに踊らされている人たちに向けて、今ここでお話ししていることを語ったとしても、誰も信じはしないでしょう。

加えて、平成バブルから30年近い年月が流れた現在は、バブル期とその後の時代を経験していない人が増えており、それも今回の仮想通貨バブルが起こった原因だと言えるでしょう。

そして彼らはこの仮想通貨バブルが弾け終わった後に必ずこう言うでしょう。「仮想通貨って何だったんだろう?」と。そして次に来る、仮想通貨のテクノロジーが本当に花開いた時に、真の答えを知ることになるでしょう。

仮想通貨バブルはいつまで続く?

初の章でお話しした通り、いまの仮想通貨バブルは終わったと見るのが正しい見方だと思います。引用文の中にあった一節。

多くの場合は信用膨張を伴っており、投機が停止すると一転して信用収縮に陥る。

にある通り、コインチェック事件を機に仮想通貨バブルの終焉のゴングは鳴ったと見るべきでしょう。

その理由として「規制がかかり始めている」ことが挙げられます。各銀行はクレジットカードや、キャッシュカード・デビットカードを使っての仮想通貨の購入を禁止し始めています。

こうなるとこれから仮想通貨を買おうとする人達は、カードやクレジットが使えなくなります。これは投機が停止したのと同義であると言えるでしょう。

このように一般ユーザーが入り難い状況になるよう手を打ったのは、銀行やクレジット会社ではなく、バブルが弾ける前に国が手を打ったと考えるのが正しい見方になると思います。

そのため、今回のような仮想通貨バブルはもう続かないと考えた方が良いでしょう。

仮想通貨バブルの崩壊後はどうなる? 仮想通貨は無くなるのか?

この問いに対する答えは、【仮想通貨は本当にバブルなのか?】の章でお話しした通りです。

仮想通貨は投資の対象から外れていき、先の本来の形に戻るだけです。ただし全ての仮想通貨が投資の対象から外れるわけではありません。

仮想通貨そのものの価値から、仮想通貨のテクノロジーが生み出す仕組みの価値へと移行するだけです。

加えて、ICOの中には投機的な要因を持たせた仮想通貨もあります。今後はこれらの通貨を運用することで利益が生まれる場合もあるでしょう。しかし、仮想通貨のテクノロジーが生み出す未来は、そんなちっぽけなものではありません。

仮想通貨テクノロジーとIoTの融合

話は少し変わりますが、あなたは【IoT】という言葉を聞いたことはありませんか?

パッと見はまるで顔文字のように見えますが、これは【IoT(アイ・オー・ティー:Internet of Things)】といって、2年ほど前に「モノのインターネット」として騒がれました。

ですが、あまりにも抽象的で具体的なイメージが伝わらず、ほとんど定着することなく消え去ってしまったのです。実はこのIoTとは、PCやスマートフォンだけでなく、自動車やテレビ、電子レンジや冷蔵庫といった家電商品をインターネットに接続して、様々なデータを集め、解析し、新しいビジネスにつなげていこうとする考え方の総称です。

一つ具体例を挙げるなら、電気ポットにインターネットとの通信機能を組み込んだ商品があります。

電気ポットは毎日電源を入れて利用します。この電源のon/offの履歴を調べれば、遠隔地に住む高齢者の両親の生活を見守ることができるのです。これがIoTの基本的な考え方になります。

ブロックチェーンとビッグデータの親和性

このIoTの中で、一番大きな問題だったのが、『ビッグデータ』と呼ばれる巨大なデータでした。IoTが現実になればなるほど、様々なデバイス(商品)から大量のデータが送られてくることになります。

その大量に送られてくるデータの保管をどうするのか?という問題があったのです。

世界中に散らばった商品から、インターネットを経由して様々なデータが1台のコンピュータに集中したらどうなるでしょうか?どんなに高性能なコンピュータでも処理しきれなくなりますし、回線もパンク状態になってしまいます。

この問題に対して一つの答えを出したのが、仮想通貨のブロックチェーンテクノロジーです。ブロックチェーンをビッグデータの台帳として活用する方法です。

ビッグデータのデータ一つ一つはそれほど大きなものではありません。ただ数が非常に多いのが特徴です。それを1台のコンピューターで処理しようとすると、その1台に大きな負荷がかかることになります。

対して、ブロックチェーンのように分散型で処理をした場合、一つ一つのデータは大きくはないので短時間で処理を済ませることができます。

データをブロックチェーンに追加していく場合でも、ビットコイン形式のPoWではなく、ADAコイン形式のPoSを使えば、短時間で処理することが可能になりますし、PoWであってもマイニングの時間を短くすれば対応は可能になります。

何より、ブロックチェーンは外部からの改ざんに強いので、悪意ある攻撃(マルウェア)からデータを守る仕組みが作りやすいという利点があり、IoT特にビッグデータとの親和性が高いのです。

ひとつの事例【ブロックチェーン宅配ボックス】

もう一つ、ブロックチェーン技術がIoTに活用されている例を挙げてみましょう。

宅配便の受け取りに使われる宅配ボックスの事例です。宅配ボックスは従来なら集合住宅の家の数だけ用意する必要がありました。101号室用の宅配ボックス、102号室の宅配ボックスという形です。

対してこのブロックチェーン技術を利用した宅配ボックスは、宅配業者が荷物を入れた宅配ボックスのナンバーを、アプリを使って受取人に連絡します。そしてアプリからは宅配ボックスの鍵(暗証番号)が受取人に送られます。受取人はアプリから送られてきた宅配ボックスの鍵(暗証番号)を使って宅配ボックスを開けることができるという訳です。

アプリで送られてきたキーで開けられる宅配ボックスは一つだけ。アプリで操作することで指定の宅配ボックスの扉が開くので確実に荷物を受け取ることができるのです。

こうすることで、11だった宅配ボックスと住人の関係を多対多とすることが出来るので、部屋数分の宅配ボックスを用意する必要がなくなります。また、場所の節約にもなり、受取人の指定も仕組み化できるので間違いもほとんどなくなったというのです。

このように仮想通貨のブロックチェーン技術をIoTに応用することで、新たな現実を生み出す事例がもう出現し始めているのです。

仮想通貨のテクノロジーで使えるのはブロックチェーンだけではありません。他にも様々なテクノロジーが注目されており、その一つ一つをIoTと融合させることで、私たちの生活をどんどん便利なものにしてくれているのです。

仮想通貨のこれから

仮想通貨テクノロジーとIoTの融合は、まだ始まったばかりです。素晴らしい事例も多くありますが、解決しなければならない問題も数多く抱えています。

例えば、データを記録する台帳としては優れているブロックチェーンですが、データを処理する場合は、最初からデータを読み込む必要があるために、どうしても時間がかかってしまうという欠点があります。

これはリアルタイムに処理が必要な場合には向きません。例えるならインターネットショッピングなどです。ショッピングで清算する時に時間がかかって待たされてしまったら、お客さんはもう次から来てくれなくなります。

こうしたリアルタイム処理にどう対応するかなどは、今後のテクノロジーの進化次第なのです。

今は仮想通貨黎明期の時代

今の仮想通貨テクノロジーは、インターネットの黎明期と同じです。

何が生まれてくるかは分からない。それが何に役立つかもわからない。でも鍵と鍵穴が合った時、そのテクノロジーは間違いなく新たな未来を開くモノになるのです。

Windows95Microsoftから発売され、PCが各家庭に置かれるようになり、2000年問題の解決とともにインターネットのインフラが整備されてから、インターネットは急速に世界中に広がりました。

そして今、インターネットは私たちの生活から切り離せないものになっています。Windowsが発売された当時、こうなることを誰が想像できたでしょうか?

ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズは見えていたかも知れませんが、私たちには見えていませんでした。

しかしその中で、MicrosoftAppleGoogleを支援した投資家たちがいました。先見の明があった人たちがいたわけです。ゲイツやジョブズの話を信じて、新たに生まれてくる未来を信じて、それに投資した人たちがいたのです。それが今の私たちの生活を支えてくれているのです。

【仮想通貨はバブルなのか?】の章でも軽く触れましたが、ビットコインは、P2PPeer to Peer)と暗号化技術を融合させて、誰もがインターネット上で使える仮想通貨・暗号通貨の実用化を果たしました。そして国や銀行といった中央集権や為替に左右されない送金機能を持たせることで、多くの人の生活を変えたのです。

そしてイーサリアムは、ビットコインの問題点を解決するスマートコントラクト(自動契約)を実装することで、ビットコインでは成し得なかった新たな仮想通貨の可能性を生み出せるようになったのです。

仮想通貨はまだ本当の実力を見せていない

バブルが弾けることで、仮想通貨の投機的旨味は無くなってしまったように見えるでしょう。しかし、それは間違いなのです。短期の投機的価値は少なくなりましたが、仮想通貨・暗号通貨の価値そのものがなくなったわけではありません。

繰り返しになりますが、ビットコインによって開かれた仮想通貨・暗号通貨+電子送金という機能にプラスαの独自性を持たせることで、多くの人々の生活を良くしたり、悩みを解消することができるのです。

そして仮想通貨のテクノロジーは、IoTとの親和性が非常に高いものです。仮想通貨がP2Pと暗号化技術を融合させて作られたように、仮想通貨のテクノロジーとIoTが融合して、今の私たちの生活を大きく変える何かが生み出される可能性は十分にあります。

バブル以降の仮想通貨を読み解くカギは?

バブル以降の仮想通貨を読み解くためには、『仮想通貨の本質を知ること』。これに尽きると思います。前の章でもお話しした通り、その仮想通貨が『私たちの生活をより良くしてくれるテクノロジーの開発』を主眼に置いているか、否かが何よりも重要だと思います。

基本的な考え方として、

  1. 仮想通貨・暗号通貨を使うことで今よりも便利になる。
  2. 今よりも便利になるので多くの人が仮想通貨・暗号通貨を使うようになる。
  3. 仮想通貨・暗号通貨を使う人が増える。
  4. 仮想通貨・暗号通貨の価値が上がる。

この考え方に則ったものでなければ、バブル後の厳しい逆風には耐えられないでしょう。こうした考え方がしっかりと根付いていることを、ホワイトペーパーから読み解くこと。それがバブル以降の仮想通貨・暗号通貨を読み解くカギになるでしょう。

仮想通貨は新たな時代へ

「儲かりそうだからオレもオレも」で始まった仮想通貨バブルは、コインチェック事件によって警鐘が鳴らされ、幕を閉じたと言えるでしょう。

ビジネスにおいて、時代の流れや勢いに乗るのは大事なことです。そうでなければチャンスを失ってしまいます。ですが、その時代の流れに流されたり、勢いに踊らされてしまうことは避けなければいけません。

仮想通貨はまだ始まったばかりです。今の仮想通貨はインターネット黎明期と同じで、玉石混交の時代です。バブルがはじけた今だからこそ、次を見極める『眼』が必要になります。

仮想通貨とIoTの融合によって、新たな未来が開けることは間違いないことです。ただそれがどんな未来になるかは、まだ誰にも分かりません。そしてその眼を養う指針はすでにお知らせした通りです。

  1. 仮想通貨・暗号通貨を使うことで今よりも便利になる。
  2. 今よりも便利になるので多くの人が仮想通貨・暗号通貨を使うようになる。
  3. 仮想通貨・暗号通貨を使う人が増える。
  4. 仮想通貨・暗号通貨の価値が上がる。

この指針に則した仮想通貨を探していくことが、次のチャンスを手にすることになるでしょう。

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