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iDeCo(イデコ)の制度とは?仕組みやデメリットを紐解く

少子高齢化によるしわ寄せ

仮想通貨投資をする人の中には、老後になっても今と変わらない生活水準を保ちたい、もしくは、もっと経済的な余裕を持ちたいという考えを持っている人もいることでしょう。

日本は少子高齢化社会の真っ只中にあり、年金制度が破綻することはないにせよ、受給額の減少は免れられない可能性が高いとも考えられています。

内閣府の調査によると、日本の人口は12,693万人(2016101日現在)で、2055年には1億人を切り、9,744万人にまで人口は減少すると推定されています。

さらに、2015年では65歳以上の1人を支える現役世代の人数は2.3人だったのに対し、50年後の2065年には1人に対して1.3人で支えることになると予測されています。

内閣府「年齢区分別将来人口推計」

http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_1_1.html)」

つまり、少子高齢化で年金受給者1人を支える現役世代の減少により、今後、年金の受給額が減少することが予測できる訳です。

とは言え、貯蓄をすべて仮想通貨投資に投げ打つのはリスクが高すぎます。

そこで今回、老後の資金の確保の選択肢の1つとして、

iDeCo(イデコ)

という制度を説明したいと思います。

iDeCo(イデコ)とはどんな制度か?

出典:https://www.ideco-koushiki.jp/

iDeCo(イデコ)とは何か?一言で言ってしまうと、

自分で加入し、選択できる年金制度

です。

iDeCoは、「個人型確定拠出年金」が正式名称で、確定拠出年金法の基に成り立っている私的年金制度をいいます。一般的に「自分年金」とも呼ばれています。

国民年金や厚生年金が支払った年数や金額に基づいて受給年齢に達してから受給できる点はiDeCoも同じです。

しかし、唯一異なる点は、国民年金や厚生年金は現役世代が支払った分から現在の受給者に支払われるのに対し、iDeCoは自分自身の老後のために積み立てているという点です。

iDeCo3つの特徴

iDeCoには主に3つの特徴があります。

運用方法や掛金の金額を自分で選べる

iDeCoの掛金は月額5,000円以上で、それ以降は1,000円単位で掛金を増やすことができます。

ただし、以下の表の通り、加入資格によって掛金の限度額が設定されています。

iDeCoの掛金の上限金額
国民年金被保険者の種類加入者の職業上限金額
第1号自営業月額6万8千円(年額81万6千円)       ※国民年金基金または国民年金付加保険料との合算枠
第2号
企業年金に入っていない会社員
月額2万3千円(年額27万6千円)
企業型DCに加入している会社員月額2万円(年額24万円)
DBと企業型DCに加入している会社員
月額1万2千円(年額14万4千円)
DBのみに加入している会社員
公務員等
第3号専業主婦(主夫)
月額2万3千円(年額27万6千円)
※DC…確定拠出年金、DB…確定給付企業年金、厚生年金基金

上記の表の通り、ご自身が該当する職業によって上限を超えて掛金を支払うことができない点に注意が必要です。

運用利益が非課税になる

iDeCoでは税制上のメリットがあります。1つ目は、iDeCoで得られた運用利益は非課税のため、運用利益はすべて年金として受け取ることができます。

2つ目は掛金の全額が所得控除を受けられるため、年末調整や確定申告を行うと、掛金やご自身の所得に応じた税金が戻ってきます。

仮に、定期預金と一般的な投資信託、iDeCoで同額の掛金を毎月支払ったケースで説明します。以下の図をご覧ください。

出典:https://www.ideco-koushiki.jp/guide/

定期預金と一般の投資信託の場合、元本は非課税対象ですが、利子や運用利益は課税対象となるため、一部は納税の義務が発生します。

一方、iDeCoは元本も運用利益もすべて非課税対象のため、税金を支払う必要はないのです。つまり、運用利益すべてを翌月の元本として利用することができるという訳です。

60歳以降に受け取れる

iDeCoの受給年齢は原則として60歳以降と定められています。

ただし、iDeCoの加入期間によって受給開始年齢が異なります。

上記の表の通り、加入期間は最低でも1月以上の加入が必要で、10年以上加入することで60歳に受給することが可能です。

iDeCoでは、次の条件に該当する加入者もしくは加入者の遺族に対して例外を認めています。

70歳に到達する前に傷病によって一定以上の障害状態になった加入者等が、傷病が続いた状態で一定期間(16ヵ月)を経過した場合には、障害給付金を受給できます。

加入者等が死亡した場合には、そのご遺族が死亡一時金を受給できます。』

出典:https://www.ideco-koushiki.jp/guide/

iDeCoの加入資格

iDeCoは原則として、20歳以上60歳未満の日本在住者であれば、誰でも加入することが可能です。

ただ、以下の通り、加入条件によっては加入できない場合があります

  • 農業年金や企業型確定拠出年金の加入者の場合
  • 国民年金の保険料の納付が免除されている場合

は、条件によってはiDeCoに加入できないケースがあるということです。

もしも、ご自身がiDeCoに加入できるかどうか判断しかねる場合は、こちらの「カンタン加入診断」で無料診断することをおすすめします。

iDeCoのカンタン加入診断(https://www.ideco-koushiki.jp/start/

iDeCoの加入の流れ

ここでは、iDeCoに加入する場合の流れを3ステップで説明します。

  1. 月額の掛金を決める

掛金の上限額に注意しましょう。

  1. 金融機関を選択する

ご自身が運用したい金融商品や充実したサービス、手数料などを考慮して選びましょう。

運営管理機関はこちら(https://www.ideco-koushiki.jp/operations/)から検索できます。

  1. 運用商品を選択する

運営管理機関によって、取り扱っている商品が異なるので、比較検討した上で選択するようにしましょう。

ちなみに、資産運用について学んでおきたい場合は、こちらを参考にご覧になると良いでしょう。

参考:iDeCo公式サイト「資産運用の基礎知識

https://www.ideco-koushiki.jp/library/knowledge/)」

大手3社のiDeCoを比較

iDeCoを運営している企業は数多くあり、20187月時点では217社にも上ります。iDeCo初心者がその中からどのiDeCoを選択することは至難の業ともいえます。

ただ、なるべく初期費用や手数料などの費用を安く抑えるためには、店舗型金融機関よりも比較的手数料が安いネット証券を選んだ方がお得です。

そこで、大手3社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)を例に数多くある選択肢から選ぶための比較の仕方を説明します。

まず初めに、比較検討する上で理解しておきたいことは、次の3点です。

・初期費用(加入費用、移管手数料)

・手数料(運用、受取時の振込)

・運用商品の種類

iDeCo加入・加入後にかかる費用で比較

では、初期費用や手数料を以下の表で比較してみましょう。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券のそれぞれの手数料を比較してみると、ほとんど同じ費用がかかることが分かります。

唯一違いがあるのは、SBI証券の還付時の事務手数料が648円かかるのに対し、楽天証券やマネックス証券は無料であるという点です。

還付とは、本来掛金を拠出できない方が拠出した場合に、掛金に相当する額を拠出者に返還することをいい、国民年金の保険料を納付していなかった場合、加入者の資格を有していない方が拠出した場合、法令及び個人型年金規約に定める限度額を超えて拠出した場合等が該当します。』

出典:

https://site0.sbisec.co.jp/marble/multiget/rightmenu/visitor.do?Param10=search_dc&Param9=dc_flow_cost.html&Param8=flow&Param7=dc&Param6=dc.flow

つまり、還付金が発生しない限りは、3社とも初期費用や手数料には差がないことが分かります。

運用商品の種類で比較

では次に、運用商品の種類について比較してみましょう。

3社の中でも圧倒的に運用商品の種類が多いのはSBI証券で、67種類に上ります。また、他の2社と比較しても元本確保型の商品が4種類と多いことが分かります。

ただ、種類の多いことがすべての人にとって必ずしも良いことだとは限りません。

iDeCoの加入歴が長い人の場合は、選択肢が広がって良いことかもしれませんが、初心者の方の場合、種類が多すぎてどの商品を選んで良いのか悩んでしまいます。

それぞれの強みで比較

3社それぞれに強みとなるメリットで比較してみましょう。

SBI証券

  • 10年を超える運営実績がある
  • 運用商品の品ぞろえが豊富
  • 低コストファンドの運用商品が充実していて、維持費が抑えられる

SBI証券の強みは、10年以上の運営実績や運用商品の品揃えが充実しているという点が挙げられます。

楽天証券

  • 条件なしで誰でも運営管理手数料が無料
  • 証券資産と年金資産を1つのIDで管理できる
  • 低コスト商品が多い

LINEによるAIチャットや無料セミナーなどサポートが充実している

楽天証券の強みは、1つのIDによる資産管理のしやすさや、充実したサポートが挙げられます。

マネックス証券

  • 誰でも運営管理手数料が無料
  • 低コスト商品が充実している
  • ロボアドバイザーによる最適な運用プランの提案

マネックス証券の強みは、5つの質問に答えるだけでロボアドバイザーが最適な運用プランを提案してくれるという点が挙げられます。

では、この3社の中から1社に絞るとしたら、どこがもっともおすすめなのでしょうか。

結果としておすすめのiDeCoは「SBI証券」

出典:

https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/pop690_merit_lis.html?adpr=lis_aws_pc_kt_sbi&wapr=5b82955d

上記の大手3社を比較してみても、加入時や加入後の費用はほぼ同じで、運用商品の種類やそれぞれの強みだけでは判断しかねるという人もいらっしゃることでしょう。

そこで、筆者の経験を基に、どこがおすすめなのかについて説明します。

結論から言うと、

SBI証券」

をおすすめします。おすすめする理由は、次の2点です。

  • 信託報酬が低い運用商品の品揃えが豊富
  • SBI-iDeCoロボによる運用商品の提案

1つずつ理由を説明していきます。

信託報酬が低い運用商品の品揃えが豊富

SBI証券を選んだ理由は、3社の中でもっとも運用商品の品揃えが豊富な上に、投資信託の運用や管理にかかる費用「信託報酬」が低いインデックスファンドが多い点です。

中でも、「ためて・ふやす投資信託」で知られる「ひふみ年金」などの人気の運用商品を選べる選択肢が多い点は加入者にとって嬉しいメリットといえます。

初心者にとって選択肢が多いことは悩むところではありますが、これから数十年単位で運用することを考えると、やはり選択肢の広さは重要なポイントとなります。

SBI-iDeCoロボによる運用商品の提案

数多くの選択肢の中から自分に合った運用商品を選ぶことは、初心者にとって最初の大きな壁となりますが、SBI証券ではそんな悩みを解決するヒントとなるものがあります。

それは、「SBI-iDeCoロボ」による運用商品の提案サービスも提供されています。たった4つの質問に答えるだけで、最適な13種類の運用商品を提案してくれます。

さらに、節税額のシュミレーションサービスの提供やオフラインのセミナーも開催されており、iDeCo初心者へのサポートも手厚くなっています。

筆者自身が分かりやすいと感じたのは、SBI-iDeCoロボの4つ目の質問で、100万円を1年間投資した場合の利益と損失の想定イメージから選べる点です。

視覚的に利益と損失が一瞬で理解できるため、数値化できない自分の中のイメージを具体化する上で貴重な判断材料の1つになりました。

iDeCo初心者でも運用しやすくiDeCoを数年運用している人にとっても幅広い運用商品があるということから、SBI証券がもっともおすすめだといえます。

iDeCo加入前に知っておきたいデメリット

ここまでiDeCoの特徴や大手3社の比較などを説明してきましたが、メリットづくしのiDeCoのように思えますが、デメリットも存在します。

iDeCoのデメリットとは、次の3つが挙げられます。

  1. 60歳になるまで引き出せないし、解約できない
  2. 何かと手数料がかかる
  3. 運用商品によっては元本割れするリスクがある

そもそもiDeCoは「自分年金」と呼ばれる私的年金制度であるため、60歳になるまで受給できなければ、解約することもできません。

ただし、例外も認められており、掛金の拠出が難しいと判断された場合や加入者が死亡した場合などはこの通りではありません。

次に、上記のネット証券に加入した場合でも、iDeCoの加入時の初期費用や運用には少なからず手数料がかかるという点です。

例えば、運用時には毎月167円の手数料がかかりますが、30年間支払い続けた場合、60,120円にもなります。

この他にも初期費用や受給の際にも手数料がかかることを考えると、運用商品を選択する際に手数料によるマイナスも考慮して選ばなければならないということです。

30歳でiDeCoに加入した場合、60歳になるまでに30年間手数料を支払い続ける訳ですから、非課税とは言え、差し引かれるお金もあるということを理解しておく必要があります。

そして、元本確保型以外の投資信託を選んだ場合、元本割れするリスクがあるということも忘れてはいけません。

iDeCoは自分で選択し、運用することが原則で、運用によって元本割れしても、すべては自分の責任であるということを忘れてはいけないのです。

iDeCoは将来の生活を担保するための選択肢の1つに過ぎない

経済が破綻しない限り、年金制度が崩れることはないと言及されていますが、ご自身が60歳以降になった時にどんな暮らしを想像しているかによって、必要な資金は異なります。

政府も国民一人ひとりが年金だけを頼らずに自分自身で将来必要な資金について考えることを推奨しています。

つまり、

私たちは自分の将来について見直さなければならない時期に来ている

ということです。

人によってはその答えが仮想通貨やICOトークンに投資することかもしれないし、iDeCoで手堅く資産運用することかもしれません。

リスクは常に付きまとうもので、リスク管理をする知識や経験も必要になってきます。

ただ、ハイリスクハイリターンだけでは資産が今以上に減ってしまう恐れがあります。

なるべくなら、国内と国外、元本確保型と投資信託を組み合わせるなど、リスクを分散した投資を心がけるようにしましょう。

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