ビットコインキャッシュ

マイニング大手BitmainがIPO申請しBCH高騰|破産すると言われていたその後は!?

マイニング大手のBitmain(ビットメイン)が香港でのIPOを正式に申請する

仮想通貨のマイニングや、マイニング機器の製造・販売を手掛ける「Bitmain」は、香港証券取引所にてIPO(新規株式公開)の正式申請を行った事を発表しました。

Bitmainは2018年度に推定20億ドルの利益を出すと言われており、前回のプレIPOラウンドではおよそ10億ドルを調達しました。そして現在その企業評価額は1兆円を超えている事が明らかとなります。

また、Bitmainの傘下にある「Antpool」と「BTC.com」の両社は、現在ビットコインのマイニングにおけるハッシュレート全体の30%を占めており、そのマイニング量は世界最大規模だと言えます。


引用:blockchain.com

そんなBitmainは今回IPOを正式に香港証券取引所へ申請したのですが、同社は今回のIPOによる資金調達額を約180ドル(およそ2兆円)に設定しています。

もしも、香港証券取引所からIPOが許可され目標額に達する事となれば、BitmainはIPOによる市場最大の調達額を記録する事となります。

Bitmainは香港証券取引所へIPO(新規株式公開)を正式に申請した。

 

Bitmain(ビットメイン)のIPO申請によってビットコインキャッシュ(BCH)が高騰

今回のBitmainのIPO申請によって、現在時価総額4位のビットコインキャッシュ(BCH)は1日で25%にも及ぶ高騰を魅せており、現在は1BTC=5.9〜6万円程で推移しています。


引用:coinmarketcap

Bitmainは現在BTC、BCH、ETH、LTC、DASHなどの仮想通貨を総資産の28%を占める8.8億ドル分保有しており、更に2018年3月31日時点で同社はBCHを100万枚保有している事も以前公開されています。

そもそもこのBitmain社はビットコインの分裂騒動の際にSegwit、Segwit2xを受け入れず、自社のマイニング専用マシンである「ASIC」でマイニングできるようにする為に、ブロックサイズのみを拡大させたビットコインキャッシュを誕生させました。

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そして、今後BitmainがIPOによって資金調達に成功すれば、ビットコインとは相対的にハッシュレートの低いビットコインキャッシュのマイニングに一層注力される事が予想出来ます。

《ビットコインキャッシュのマイニングシェア》


引用:Coin Dance

その期待から、今後もBitmainの成長がビットコインキャッシュの価格向上に大きく寄与する可能性があると言えます。

大量のビットコインキャッシュを保有するBitmainのIPO申請によって、BCHは一時25%にも及ぶ高騰を魅せた。

 

Bitmain(ビットメイン)が破産すると報道される

現在IPOの正式な申請によって大きく話題となっているBitmainですが、つい先日には「Bitmainは破産する可能性がある」といったトピックがBitcoinExchangeGuideにて報道されました。

そこで、今回Bitmainがなぜ破産すると言われていたのかについての一部を見ていきます。

ビットコインキャッシュ(BCH)の価格下落による損失

このBitmainの破産に関する報道は、2018年8月に仮想通貨取引所Bitmexより発表されたリサーチレポートに基づいており、そこではBitmain社が保有するビットコインキャッシュの大幅な下落について言及されていました。


引用:Bitmex

上述した通り、Bitmain社は総資産の28%を仮想通貨で保有していますが、2018年のピーク時以降全体的のその評価額は下落しており、特にビットコインキャッシュにおいては、同社は昨年の営業キャッシュフロー(会社の本業によって得た資金)のおよそ70%を投下していたとされています。


引用:Bitmex

そして上記の図の通り、BitmexではBitmain社がビットコインキャッシュに投資して出した損失はおよそ3億ドルを超える水準とされているのです。

勿論、これが莫大な損失額となっている事は言うまでもありません。

今回IPOの正式申請をしたことによってBCHは一時的に高騰していますが、2018年初頭から見ると、その価格は右肩下りとなっているのです。


引用:coinmarketcap

Bitmainは2年半の間製品のパフォーマンスを向上させていない

2015年12月にBitmain社によってリリースされたのが16nm(ナノメートル)のASIC「Antminer S9」ですが、それは2018年9月現在に至るまでほとんど性能の改革や改善がされていないとされています。

その後同社は16nm、1nm、12nm、更には10nmの新たなマイニングチップをリリースしようとしましたがいずれも失敗に終わり、数百万ドルのコストが掛かってしまいました。

現在Bitmainは大量のマイニングマシンを供給しておりそれに敵う競合がいないとされていますが、「Innosilicon T2」や「ShenMA M10」といったような、Antminer S9よりも効率的なマシンが誕生しているのです。

このようなレポートを受けて「Bitmainは破産する」といった多少誇大とも言える報道がされた訳ですが、本当に破産危機に陥る状態であるのかは不明です。

そして、仮にビットコインキャッシュによる莫大な損失額があったとしても、今回のIPOが実現すれば、そのバランスシートの強化に期待する事が出来るでしょう。

Bitmainは大量保有しているビットコインキャッシュの下落や製品のパフォーマンス向上の兆しが見えない事から、同社は破産する恐れがあると報道された。

 

Bitmain(ビットメイン)が7nmのASICを発表する

以上のような破産報道がされる中、BItmainは7nm FinFETを搭載した新たなマイニングチップ「BM1391」を発表しました。


引用:BITMAIN

このBM1391はBitmainの次世代マイニングチップと呼ばれており、同社CEOであるJihan Wu氏は、消費電力を大幅に向上さて、電力効率が42J/THになるといったコストパフォーマンスの高さを主張しました。

Bitmainは上述したBitmexの開発チームに「ほとんど性能の改革や改善がされていない」と評価されていましたが、今回のBM1391の発表によって更にマイニング業界の競合に対する優位性を高められる事でしょう。

仮想通貨市場の取引量が増加するに連れてマイニングにおける電力の消費量は増加しますが、その新製品であるBM1391のパフォーマンスに期待が高まります。

BItmainは7nm FinFETを搭載した新たなマイニングチップ「BM1391」を発表した。

 

BitmainのIPOとビットコインキャッシュ(BCH)の今後

Bitmainは今回のIPOの申請に伴い、同社の財務に関する詳細も同時に公開したのですが、それを見ると2017年には約25億ドルの利益を生み出し、前年比2.7億ドルの増益であった事が明らかとなっています。


引用:BITMAIN 財務詳細

そして2018年は6月30日までの時点で約28億ドルと当初の想定を大幅に上回り、既に2017年度の利益を超えた事から、日本の大企業にも匹敵するような驚異の数字を魅せているのです。

一時は破産するかもしれないという報道を受けたBitmainですが、投資プラットフォーム「eToro」のMati Greenspan氏は、同社の財務状況が優秀である事を主張しました。

そして、ビットコインキャッシュの根幹にあるのはこのBitmainと言っても過言ではありませんが、今後Bitmainの成長に比例しBCHの価格上昇に期待が持てるでしょう。

反対にBitmainが成長し続ける中ビットコインキャッシュの価格が低下し続けるのであれば、Bitmainは本当に破産してしまうかもしれません。

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Kenta Fujii
Kenta Fujii
新卒で入社した大手金融機関では、主に広告の運用やマーケティングに従事。その後は11ヶ月で退職し、金融・フィンテック分野に特化したフリーライターとして活動中。
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