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ビットコイン、今週は750,000円前後を維持
ビットコインの価格は、10月5日現時点で748,324円です。今週を振り返ってみると、そこまで大きな変動がない安定した1週間だったといえるでしょう。
ビットコインは、740,000円を下回る日が9月29日と10月3日の2日間ありましたが、いずれにしても750,000円前後に落ち着き、維持し続けています。
さて、今週はどのような話題が注目され、ビットコインの価格に大きな変動がなかった理由を探ってみましょう。
9月29日 ザイフ、新規登録一時中止を発表
仮想通貨取引所「ザイフ」を運営するテックビューロ社は、9月28日21時から新規会員登録の受付を一時中止することを公式サイトのプレリリース上で発表しました。
一時中止を決断した理由は、先の仮想通貨流出事件による被害に遭ったユーザーへの責任を果たすべく、新規登録ではなく被害回復に全力で取り組むことを挙げています。
尚、既に新規登録に申し込みしたユーザーの手続きについては、これまで通り登録が進められることも説明しています。
国内でも大手の取引所だけあって、新規登録の一時中止という動きは、少なからず9月29日のビットコインの下落した要因の1つといえるでしょう。
実際に、Twitter上でも多くの反応がありました。中には、新規登録を中止する対応が遅いという声も上がっているようです。
ついにZaifも新規登録中止か。遅すぎる感もある。 https://t.co/hitiYSe0vT
— 仮想通貨の人柱@株株株 (@kasoukentyou) September 28, 2018
ZAIF【ザイフ】新規会員登録一時中止!!仮想通貨の未来はどうなる?? – パチンコなんてやめてやれ。 仮想通貨BTCFX、ICO https://t.co/DgyBW25FNj
— ふろ (@gbm3WoHXnoEz3so) September 28, 2018
#Zaif が新規登録一時中止のお知らせ。敢えて厳しい言葉をかけるとしたら「問題発生から一週間以上経過してますけど・・・」ですね。既に新規登録の受付は当然の如く中止してたかと思いましたしね 笑
頑張って再建して下さい。#ザイフ #仮想通貨 https://t.co/KnnAHUCtH8— 仮想通貨INVEST2.0 (@invest2_0) September 28, 2018
9月30日 国内企業、大学それぞれで新たな試みへ
国内でも企業や大学でブロックチェーン技術を活用した新たな試みが行われています。
LINE
企業の一例として、LINEがユーザーとサービス提供者を繋ぐプラットフォーム「LINE Token Economy」の計画や分散型アプリケーション「dApp」サービスについて発表しました。
dAppサービスには、「未来予想(4CAST)」や「知識共有(Wizball)」、「商品レビュー」、「グルメレビュー」、「スポットレビュー」の5つの開発が行われています。
コミュニティ内で互いに未来を予想したり、知識や価値を分かち合えたりできるようになります。
また、グルメや商品などのレビューで評価することで、インセンティブが付与される仕組みがあります。
店舗側としては消費者の評価が受けられ、消費者はインセンティブが受けられる、まさに「win-win」の共創関係が築けるという訳です。
東京工業大学
大学の一例として、国内大学初となるブロックチェーンを活用した試みが大学祭で実施される予定です。
新たな試みに挑むのは東京工業大学で、10月6日~7日の2日間に開催される学祭にて、ブロックチェーンや仮想通貨を活用した「QRcord hunt」という企画が予定されています。
学内の様々な場所に隠されているQRコードを探し、TEC(東京工業大学の独自トークン・ERC20)を送金すると、その難易度に応じた2倍~100倍のTECが付与され、ゲーム感覚で楽しめるようです。
海外の大学では仮想通貨やブロックチェーン技術に関する講義が行われている中、国内でもこうした試みが若い世代で行われていることは、とても喜ばしいことです。
トークンに興味がある方は、この機会に試してみるのも良いかもしれませんね。
参考:工大祭2018
10月1日 中国クジラ投資家、投資から撤退を宣言
中国のクジラ投資家として知られるリ・シャオライ氏は、自身のWeibo(中国最大のSNS)上で「今後、ブロックチェーン関連のプロジェクトへの投資を行わない」と発表しました。
理由として本人が語ったのは、中国政府によるICOへの規制強化とスキャムの増加を挙げています。
シャオライ氏は数十万~数百万ものビットコインを保有していると言われており、ビットコイナーとしては、シャオライ氏が保有するビットコインの行方が気になることでしょう。
現時点では、保有する仮想通貨の処分の有無や、今後の予定などは公表されていません。
中国国内を始め、ビットコイナーの間ではシャオライ氏の発言により、大きな衝撃を受けているようです。Twitter上でも、不安の声が上がっています。
30日、ビリオネアビットコイン投資家リ・シャオライが「今後ブロックチェーンプロジェクトには投資しない」とWeiboの自身のアカウントで表明とのこと。
折しも仮想通貨が再び上げ潮に乗りそうなタイミングで、何故?
他の投資家は影響を受けるのか?https://t.co/ilJMKSLbo4 @cryptocoinsnewsから— さっと@FX仮想通貨 (@Sat_forexer) October 1, 2018
李笑来氏(中国最大のクジラ)の記事見て一瞬ポジション手放したぞlol
— アロマ@暗号通貨 (@aroma_angou) October 1, 2018
10月2日 ブロックチェーン推進派がIT担当大臣へ
第4次安倍改造内閣が発足しました。投資家にとって気になる人事は科学技術・IT担当大臣で、ブロックチェーン関連への追い風となる人物であるかどうかではないでしょうか。
実際には、初入閣となる平井卓也衆議院議員が科学技術・IT担当大臣に就任しました。
平井議員は、多摩大学の研究所「ICOビジネス研究会」の顧問を務め、仮想通貨やICOなどのフィンテック関連の知識も豊富な人物として知られています。
つまり、平井議員はブロックチェーン推進派と言っても過言ではない人物であるということです。
コインチェックに続き、ザイフでも仮想通貨流出事件が起こり、国内では気が滅入るようなニュースが続いていましたが、今回の組閣人事は明るい話題を提供してくれました。
8月のこれに参加した人でしたね
日中Blockchain交流会 なんか聞いたことあるような気がした
新IT担当大臣誕生 ブロックチェーン推進派として知られる平井衆院議員入閣
平井 卓也
衆議院議員 IT戦略特命委員長
フィンテック推進議員連盟会長https://t.co/yyKPVE2iBP pic.twitter.com/cQUjKiQIBW
— やちまる (@superbigBB) October 2, 2018
今回の内閣改造でIT担当大臣に入閣した大臣は、ブロックチェーン推進派!
日本政府も本腰を、入れた!
いけ #xrp#仮想通貨— TAT (@musta_2052) October 3, 2018
今回の内閣改造で、ブロックチェーン推進派・フィンテックのキーマン・サイバーセキュリティの専門家である平井卓也科学技術IT担当大臣が就任したことだし、仮想通貨に関して後進国に成り下がった日本も盛り返してもらいたいです。
最早この流れは無視できないし、無視すれば国益を損なうのですから。 https://t.co/8W9SjqtcE7
— うぃるきんそん (@xrp_mashimashi) October 3, 2018
10月3日 ICO rating.com、取引所の半数以上にセキュリティ問題アリ
ICO分析で知られるICOrating.comは、取引高上位100の仮想通貨取引所のセキュリティに関する調査を行ったところ、全体の54%で何らかのセキュリティに問題あると指摘しました。
評価の基準は、以下の4つが挙げられています。
- コンソールエラー
- 顧客口座のセキュリティ
- ドメインや登録業者のセキュリティ
- ウェブプロトコルのセキュリティ
セキュリティスコアによるランキング結果は、1位がコインベースで、2位がクラーケン、3位はビットメックスとなっています。
国内の取引所で最も評価が高かったのは22位のビットバンクで、次に37位のビットフライヤー、89位にはザイフというように、全体的に評価が低い結果となりました。
度重なる金融庁からの業務改善命令やハッキング事件を考えれば、どれも納得する結果だといえるでしょう。
このように、国内の取引所のセキュリティへの低評価がビットコイン価格の下落に繋がったのかもしれませんね。
10月4日 スペインのハッカーがBTCで購入できる自販機を自作
1人のハードウェアハッカーがビットコインでコカコーラを購入できる自作の自販機を紹介した動画が話題を集めました。ハッカーの名はリカルド・レイス氏で、スペインに住んでいます。
コカコーラのビンからコーラを吸い上げるところが自作っぽくてユニークですね。
この自販機には、ビットコインの送金時間や手数料を改善するための「Lightning Network」や、UI(ユーザー・インターフェイス)による操作を可能にするハードウェアが採用されています。
利用方法は簡単で、スマホやタブレットなどのモバイル端末でQRコードを読み取り、画面に表示されたボタンを押すだけで数秒足らずで支払うことができるそうです。
自販機にもビットコイン決済が可能だという前例ができた以上、今後、自販機も現金だけではなく、ビットコインなどの仮想通貨での支払いが当たり前になるかもしれませんね。
数年後にはこうなるのかぁ。やっぱQRコードがさらに復旧しそうだなぁ https://t.co/UipcYeT9sw
— salmon (@datemegane98) October 3, 2018
https://twitter.com/TO17966826/status/1047675902992179200
10月5日 ビッサム、分散型取引所を開設へ
韓国の仮想通貨取引所「ビッサム」が分散型取引所の開設計画が進められていることが明らかになりました。
昨今の取引所を狙ったハッキング被害の影響もあり、中央集権型から分散型へシフトしようと考える取引所も増えています。
例えば、マルタ共和国に拠点を置く「バイナンス」や、香港に拠点を置く「ビットフィネックス」などの大手取引所も分散型取引所の開発を進めています。
分散型取引所へのシフトは、ユーザーにもメリットがあります。取引の仲介者が存在しないため、取引手数料が無料もしくは今よりも安くなる可能性がある点です。
将来的には分散型取引所が増えていく可能性も高いでしょう。今後の仮想通貨取引所の動きにも注目していきたいですね。
バイナンスなどの大手仮想通貨取引所が次々と分散型取引所を立ち上げていますね。今後の主流になってくることは間違いなさそうです。
韓国の仮想通貨取引所ビッサム 分散型取引所を立ち上げへ https://t.co/Om94Khg760 via @JpCointelegraph
— 仮想通貨ポリス (@C_C_Police) October 5, 2018
韓国の仮想通貨取引所ビッサムが分散型取引所をワン・ルート・ネットワーク(RNT)と提携して、今後数カ月で立ち上げる予定と4日付のビジネス・コリアが報じました。#bithumb #DEX #分散型取引所
Bithumb to Open a Decentralized Global Exchange https://t.co/x5U2U5zyCI
— キッカ@TRIG管理組合 (@kicka_one) October 5, 2018
加速するブロックチェーン技術の活用
ブロックチェーン技術を活用する企業や大学も増えてきました。さらに、驚いたのは自作のコカコーラの自販機です。
ブロックチェーン技術は個人から大手企業まで、様々な商品やサービスを誕生させています。
実際に、ビットコインが暴騰した2017年から2年も経たないうちに、世の中にはブロックチェーン技術を活用した事例が増えています。
日本でも再生エネルギーの提供サービスの保証に取り入れられたり、一部の食肉の流通経路が記録されたりと、様々な分野でブロックチェーン技術が活用され始めています。
この流れは止まることなく、さらに加速していくことが予想されます。これに加え、ビットコインが決済手段として広がっていくことを期待したいですね。