仮想通貨

テレグラムがICOを実施。仮想通貨の情報プラットフォームが見せる未来の姿とは

今話題の「テレグラム」とは何か

今話題を呼んでいる「テレグラム」とは、LINEやMassengerのようなメッセージアプリケーションです。

私達の住んでいる日本では、LINEがコミュニケーションツールとして頻繁に使われていますが、他にも様々なチャットアプリがありその一つがテレグラムです。

このテレグラムは匿名性が高く、仮想通貨に関わるプロジェクトにてこのテレグラムは頻繁に使用されています。

そして、そんなテレグラムが今回、自分達で大規模なICOに乗り出すこととなりました。

空前の盛り上がりを見せる今日のICO市場でも更に大きなインパクト与えることになるであろう、テレグラムのICOについて以下より見ていきます。

テレグラムは仮想通貨のプラットフォーム的存在

世界で2億人に及ぶチャットアプリ「テレグラム」は、仮想通貨の情報収集やコミュニティの為のプラットフォームとして広く使用されています。

例えば、「NEM」や「COMSA」の日本コミュニティもテレグラム上に存在しており、当時COMSAがICOする前は、日本でもテレグラムチャットで盛んにコミュニケーションが行われていました。

それ以外にも、世界各国で仮想通貨に関連する情報交換の場として、いくつものコミュニティが形成されているのです。

そんなテレグラムは、ついに独自で仮想通貨を使った革新的なブロックチェーン・プラットフォームの構築に向けて動き出しました。

それが「Telegram Open Network 」の頭文字をとってTONと呼ばれるものです。そこで発行されるTON上の仮想通貨が「グラム(GRAM)」です。

それに伴い、テレグラムは大規模なICOを実施します。

では以下より、適格投資家のリスクマネーが大きく流れるであろうこの超大型案件を見ていきます。

テレグラムが大規模なICOを実施

テレグラムは独自のブロックチェーン・プラットフォームを構築すべく、上述した「TON」を計画し、現在ICOを実施しています。

その調達額はICO市場最大の規模となる見込みが高くなっており、結論から言うと、初回の調達時にたった81人の投資家からおよそ900億円を集めているのです。

テレグラムのICOの概要

まずテレグラムのICOの概要ですが、根底にある目的は人々が日常でスタンダードに使用する仮想通貨を流通させ、分散型のプラットフォームを創出することです。

つまり、ブロックチェーン・プラットフォームを構築し、メッセージアプリという枠組みを超えた分散型のコミュニケーションネットワークによって、大規模な経済圏を創り出すということですね。

なお、スケーラビリティの解決に注力しており、プルーフ・オブ・ステークのコンセンサスアルゴリズムを使って毎秒数百万件のトランザクションを処理できるように開発を行っていく予定となっています。

このようにTONによって大規模な仮想通貨・ブロックチェーンによる「経済圏」を創り出そうとしているのですが、その経済圏で流通する通貨が「GRAM」です。

爆発的な盛り上がりを見せているテレグラムのICO

今回のテレグラムのICOは初回で900億円を集めたと説明しましたが、第2弾のプレセールでも同じように900億円ほど調達した可能性があるとの発表がありました。

初回のプレセールで魅力を感じた投資家に対して追加出資を募ったためですが、ここまでお金が集まるのは筆者も驚きです。

そしてこのICOで用いられる「GRAM」トークンの価格は、第2弾のプレセール時で1.33ドルとなっており、初回のセールス時では1ドルを割った0.37ドルだったのに対し、価格は既に約3倍となりました。

過去のICO案件でのケーススタディ

このように、一夜にして何億ものお金が流入しているテレグラムのICOですが、かつても24秒で30億円以上を集めたBraveのBATや、ICOで100億近いお金を集めたStatusのSNTのように投資家1人あたりの投資金額がかなり大きなICO案件は多くの注目を集めていました。

実際にBATトークンを売り出したBraveのICOでは、当初130人程の投資家で30億円程の金額を集めていました。

一部の投資家によるトークンの独占状態であるという懸念点があったBATですが、以下チャートの通り、年初に入って価格が数倍に跳ね上がりました。

その後、価格は落ち着きを見せていますが、400億円規模の時価総額に達するほどのトークンとなり、着々に右肩上がりで成長していると言えます。

さらに、当時100億円近いお金を集めた「Status」も一時は10倍近い伸びを見せました。

  

チャート引用:https://coinmarketcap.com/

以上のように、今回のテレグラムの調達金額を比べればその数字は劣りますが、当時爆発的な額の資金調達を成功させたプロジェクトでは、その後も価格が一時的に高騰しています。

上記のチャートを見ると、BATとSNTはいずれも似たような動きを見せていますが、いずれも早期に購入しておくことでその恩恵を受けられました。

このように過去に行われたICO案件を見ていると、ICO市場最大の調達額になるであろう今回のテレグラムにも期待ができます。

大口投資家が富の恩恵を受けている

2017年のICO市場はおよそ6,000億円の規模に及びましたが、2018年に入ってからのICOは既に2,000億円近い数字まで達しています。

更にこのテレグラムのICOが加えられることで、2018年は去年よりも高水準の数字となるでしょう。

テレグラムのICOはプレセールで既に1,800億円程の調達額が見込めますから、いかに大規模なプロジェクトなのかが一目瞭然です。

このテレグラムのICOのプレセールは「適格投資家」と呼ばれる大口の投資家を対象としており、ロシアの大富豪ロマン・アブラモビッチ氏は約300億円規模の莫大な出資をしているともされています。

なお、既に私募で最初の提案を上回る額を調達していますが、以前は公募でおよそ1,200億円の調達を目指していると発表されていました。

目標金額が莫大な数字であると同時に、このICOに対する潜在需要が強いことが読み取れます。

しかし、このような大口の投資家による大規模なプレセールを見ると「投資や資金調達の民主化」といった思想とは相反しており、限られた富裕層のみが参加し、その富の恩恵を富裕層で分け合っているというのが実態でもあります。

テレグラムのアプリの使い方

さて、テレグラムは自身の情報収集のツールとしても非常に役立ちます。

テレグラムは匿名性やセキュリティの充実度も高く、ユーザーの安全に配慮されたチャットツールであり、実際にチャットツールを使用して仮想通貨関連のコミュニティに気軽に参加することもできます。

テレグラム公式サイトはこちら

テレグラムのインストール方法はとても簡単です。

こちらはPC版のサイトですが、基本的にどちらも項目は同じで、テレグラム公式サイトより「Apps」をクリックし、それぞれ使用しているデバイス毎にダウンロードする箇所を選択します。

このように、端末毎にリンク先が設置されていますので、自分のデバイスにあったものを選択してダウンロードしましょう。

ダウンロードや登録のプロセス自体は非常に簡単であり、本名を書かなくても匿名で登録することができます。

登録後、実際にグループに参加し、チャット内に投稿したり投稿を閲覧したりすることができるのですが、上述したように、COMSAやNEMのコミュニティをはじめ、BinanceやTelegramのICOに関するコミュニティにもアクセスすることができます。

このテレグラムは速報性があって情報収集のツールとしては非常に良いのですが、匿名性が高いこともあり、嘘の情報やステマ、ポジショントークなども十分にあり得るので注意が必要です。

テレグラムはICOによって大規模な経済圏を創れるか

このように、大規模な資金調達を成功させられるプロジェクトは、開発に関する財力や信頼性の面でかなり期待ができるのではないかと筆者は考えています。

今回は異例の調達額なので前例は無いですが、テレグラムのICOでは一口300億円を投じる投資家がいる程であり、そこらの全く信頼できないICO案件ではとても真似できないのではないでしょうか。

たった2回のプレセールで、一夜にして日本の地方銀行の時価総額並みのお金が集まったのです。

ICOでは、大体がそこにトークンを発行する発行元がいるので、単純なビットコインなどへの仮想通貨投資とは違い、発行元の信用がかなり重要になってきます。

例えば企業の株式の銘柄選定では、開発者やその会社の経営者がしっかりしているか、財務の基盤が整っているかどうかなどが非常に重要な判断基準となりますが、ICOでもそれは同じことでしょう。

なぜならそこがしっかりしていなければ、企業は資金調達もままならないまま、いずれ市場から退場させられるからです。

今回のテレグラムに関しては、一般の営利企業とは違い非営利で運営が行われていますが、非営利での運営こそがブロックチェーン・エコシステムに合っていると筆者は考えています。

それは、ビットコインやイーサリアムもそうですが、分散型という概念自体にそもそも中央集権的な営利団体が介入する想定はされておりませんし、コミュニティ内でユーザーファーストを考えたインセンティブ設計ができるからです。

今までの中央集権型の営利団体は、広告主の広告掲載料やプラットフォーム利用料などが運営側のマネタイズ方法でしたが、テレグラムは非営利企業なので利用料や広告料などでのマネタイズもありません。

よって、この非営利団体のプラットフォーム内にブロックチェーンをベースとしたトークンを採用することで、運営側とユーザーはいずれもトークンの価値を上げることがインセンティブとなります。

ユーザーはTON上でトークンを使い、自身が保有する資産の価値を最大化することができるかもしれませんし、TON内で使用されるトークンの価値が上がれば、運営側はそれをテレグラムの開発費用や諸々の管理費に使うことができます。

そんなトークンエコノミーがお互いをWin-Winにさせる大きな社会的インパクトとなる可能性があり、今回のICOによる調達額は、それに対する期待値を表しているのかもしれないのです。

前例の無いこの仕組みがどう動くのかは想像がつきませんが、2億人のユーザーを持っているこの大型プラットフォームが、新たな価値提供をすることができれば、GoogleやFacebookを超える時が来るかもしれません。