仮想通貨

ビットコインゴールド(BTG)とは?扱いのある取引所と付与が行われない理由

ビットコインのハードフォークから生まれた新たな仮想通貨

2017年8月にビットコインのハードフォークによって新たにビットコインキャッシュが誕生しましたが、ビットコインのハードフォークは2017年10月に再び起こりました。

暗号通貨の開発者やマイニングを手掛けるマイニンググループが、ビットコインを分裂させて新たな「ビットコインゴールド」という仮想通貨をローンチしたのです。

そして、一夜にしてあっという間に何千億もの時価総額を誇る仮想通貨が誕生したのです。

では一体、ビットコインゴールドとはどんな仮想通貨なのでしょうか。

ビットコインゴールドとは?

ビットコインゴールド(以下BTG)とは、ビットコインのようなマイニングの一極集中を防ぎ、多くの人がマイニングできる、より分散型なビットコインを目指しています。

2018年3月現在の仮想通貨市場では時価総額ランキング第21位にランクインしており、その時価総額はおよそ2000億円で、OmiseGOやLiskに近い規模感です。

そんなBTGは、2017年10月24日にビットコインから分裂しました。

ハードフォークは、具体的に「〇〇日に分裂します」というものではなく、ある特定のブロック数に到達した時に分裂するもので、今回は予定よりも早いハードフォークだったのです。

それが491407番目のブロックだったのですが、当初たくさんの懸念点がありました。

ハードフォークによる新通貨とオリジナルの旧通貨の間で取引が二重になってしまう問題をリプレイアタックと呼びますが、BTGはそれを防衛する為のリプレイプロテクションができていない状態でした。

ハードフォークした仮想通貨ではこのリプレイプロテクションが非常に重要で、ビットコインキャッシュはリプレイプロテクションを実装していたので不正を防ぐ事ができていましたが、BTGはそれが実装されておらず二重送金の恐れがあったのです。

当時は予定より早く491407番目のブロックに到達してハードフォークをしたBTGですが、それに間に合わせようと慌ててリプレイプロテクションに対応できる開発者を募集したりしていました。

そんな状況とは裏腹に、ビットコインを保有すればビットコインキャッシュ同様、無料で新たな仮想通貨が付与されるという期待があった為、2017年の10月はビットコインに買いが集まっていました。

引用:https://coinmarketcap.com/currencies/bitcoin/#charts

当初はBTG以外にもB2Xというハードフォークコインも予定されていた為、投資家は無料の新規仮想通貨付与を期待していたと言えます。

ビットコインゴールドが簡単に付与されなかった理由

BTGも、以前のビットコインキャッシュ同様に、ハードフォーク時にビットコインを保有する者に配分されるフリーランチとされていました。

このように仮想通貨をマーケティング目的で無料で配布することをAirDropと呼んでいます。

ビットコインキャッシュのハードフォーク時は、「分裂騒動」といったフレーズでネガティブなイメージがメディア界隈で騒がれていました。

本来はビットコイン所有者に配られるフリーランチであるのに、それが誤解されていたのです。

そして今回も、当時1BTCの保有者につき1BTGが付与される予定でした。

これを日本の主要な取引所は、BTGの安全性が確保できればビットコイン保有者に付与する予定でしたが、実際に上述したリプレイプロテクションが実装されていなかったので、ユーザーに配布することを中止しました。

なお、現在日本では金融庁に承認された通貨のみ、取引所で取り扱いが可能になるという方針をとっています。

それに、気がつけば次々と「ビットコイン」と名の付いた海の物とも山の物ともつかぬ仮想通貨が生まれたものですから、取引所側は無防備な仮想通貨を簡単に付与して大きな損害になってしまったら困ると考えたのです。

ビットコインゴールドのマイニング

BTGはビットコイン同様にマイニングがあり、そのコンセンサスアルゴリズムも同様のプルーフオブワーク(PoW)です。

このBTGでは開発者があらかじめマイニングをして20万BTGを保有していましたが、このように公開前にマイニングして開発者が保有することをプレマイニングと呼びます。

これは開発者の儲けになると懸念されていましたが、安定稼働させる為だったり、セキュリティの強化の為の開発費用だったりと正当化もできます。

しかし、当然、無から2,000億相当の時価総額を誇るデジタルアセットが開発者によって生み出されたわけですから、運営側の報酬として受け取っても誰も文句は言えないでしょう。

難易度の調整とは文字通りマイニングの難易度を調整する事で、これをディフィカルティとも呼んでいます。

ビットコインの場合は2週間かけて難易度を調整するのに対し、BTGはブロックが生成される毎に調整されるのです。

これはBTGの「さらに分散化されたビットコイン」の思想から、マイニングに公平性を保ち、その安定を目指している為に調整しているものなのです。

そして表に記載はないですが、マイニングの方法もビットコインとは異なっています。

わかりやすく簡潔に述べると、計算量が多いマイナーが勝つPoWにおいて、ビットコインで使われるマイニング機器ASICは一般の人には高価で消耗が早い為、参入ハードルが高くなっていました。

しかし、BTGではそれに対抗してGPUでのマイニングを採用したので、ビットコインで使っていた機器は使えなくなります。

よってGPUにより一般参加者へのマイニングのハードルを下げ、「マイニングの分散化」という構想も実現しようとしているのです。

ビットコインゴールドを扱っている取引所と買い方

ビットコインキャッシュは今や日本の取引所でも認められて上場していますが、ビットコインゴールドは現在、日本の取引所では取り扱いがされていません。

上述した通り、ビットコインキャッシュを迅速に上場させたbitFlyerも、ビットコインゴールドはほとんど無対応といっていいでしょうし、他の国内取引所でも同様でした。

上記の図のように、最もマーケットのシェアが大きいのは韓国の「bithumb」ですが、対BTCでの取引では「OKEx」「Exrates」「Bittrex」「Binance」などが主流です。

よって現状、BTGは海外の取引所でしか購入する事ができません。

海外の口座を開設したい場合は、まず日本の取引所で円を仮想通貨に交換して、それを送金する必要があります。

その後はそれぞれ海外の取引所のシステムに沿った形で購入できますが、日本でもそうですが海外の中央集権的な取引所には取引相手が倒産する、もしくは逃げるといった「カウンターパーティーリスク」というものが存在するので、十分に自身で注意した上で検討しましょう。

ビットコインゴールドの今後はどうなるのか

以上、まだまだ今回解説した部分以外にも数多くの機能や最新のニュースはありますが、このBTGは信頼面がまだまだ伴っていないと筆者は考えています。

下記チャートのように、BTGはどの指標を見てもずっと右肩下がりの進捗です。

引用:https://coinmarketcap.com/currencies/bitcoin-gold/

全体的に盛り上がりを見せた昨年12月に高騰して以来、2018年に入ってからはほとんど頭角を現していません。

なお、このように今後益々ビットコインが分裂していくようなことがあれば、仮想通貨市場やビットコイン自体の信頼性も毀損していきかねません。

現在のBTGの時価総額は約2,000億円ですが、ビットコインの時価総額は20兆円もあり、その差は約100倍です。

BTGがビットコインを超えて王者になるとすれば、それはまだまだ時間が掛かりそうです。

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