仮想通貨

仮想通貨(ビットコイン)にも税金が?課税対象や納税義務について

仮想通貨によって得た利益は税金の対象になる

仮想通貨によって得た利益は、税金の対象になります。

そのため、課税される税金を法に則って納税しなければ、脱税の疑いをかけられてしまうかもしれません。

また、一部の億り人のように、翌年に多額の納税が必要だった事実を知らなかったことで、自己破産にまで陥った人も少なくありません。

だからこそ、仮想通貨にかかる税金にはどのようなものがあるのか、どのようにして税金を計算すればいいのかを理解しておく必要があるのです。

そこで今回は、税金の計算方法や確定申告が必要な場合とそうでない場合、海外取引所における税金などについてご説明します。

所得の種類と仮想通貨にかかる税金の計算方法

まず始めに知っておくべき知識は、仮想通貨で得た利益は所得に分類されるという点です。

会社員であれば、会社から支払われている給与や副業による利益、不動産を所有する人であれば、不動産によって得られた利益などがあります。

これらの所得は課税対象となっており、所得の種類や金額に応じた税金を毎年国に納める必要があるのです。

国税庁が定める所得は、以下の10項目に分けられています。

  1. 事業所得
  2. 不動産所得
  3. 給与所得
  4. 退職所得
  5. 配当所得
  6. 利子所得
  7. 山林所得
  8. 譲渡所得
  9. 一時所得
  10. 雑所得

この中で理解しておくべき所得は、一番上の「事業所得」と一番下の「雑所得」です。

仮想通貨で得た利益がどちらの所得に分類されるのかは、どのような目的や用途によって得られた利益なのかで変わります。

雑所得と事業所得の違い

基本的に、個人が仮想通貨で得た利益は「雑所得」に該当します。

雑所得とは、上記で挙げた9つの所得に分類されない所得を指します。

参考:国税庁「ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1524.htm

仮想通貨は投資によって得られた利益のため、株式や投資信託などと同じなのではないかと思われる人もいるかもしれませんが、所得の分類は全く異なります。

株式や投資信託などで得た利益は配当所得に該当しており、仮想通貨とは異なる所得に分類されています。

一方、仮想通貨で得た利益が事業所得に分類されるケースがあります。それは、事業として利益を得ている場合です。

事業所得として申告する場合、仮に事業所得で損失が生じてしまっても、その他の所得と合算することができる、特別控除を受けられるなどのメリットがあります。

ただ、誰でも事業所得として申告できる訳ではなく、事業であることを証明する必要があるのです。

事業者として、青色申告や開業届など必要な手続きを踏む必要があります。

仮に、趣味が高じて利益に繋がった場合でも、事業所得で申告するという訳にはいきません。

客観的な視点から見ても、明らかに仮想通貨による収入で生計が成立しているということが大前提なのです。

対象となる所得が発生するケースには、以下のようなものが挙げられます。

  • 仮想通貨の売却(利確と呼ばれる円転換)
  • 商品購入による仮想通貨での決済
  • 仮想通貨間での交換(アルトコインやICOトークンの購入)
  • マイニング報酬

仮想通貨が分裂し、新たな仮想通貨を取得した場合は、取得した時点で取引相場が存在しないため、所得には該当しません。

仮想通貨を利確したタイミングに税金が生じる

仮想通貨にかかる税金を計算するためには、どのタイミングで課税対象となるのかを知っておく必要があります。

そのタイミングとは、仮想通貨を利確した時です

ビットコインを換金する際の税金と換金率。損をしない換金方法とはビットコインの換金を勧める理由仮想通貨に投資している人の中で、ビットコインにも投資している方はどれほどいるでしょうか。ビットコイ...

仮想通貨を購入した時点では利益は発生していません。

仮想通貨を売却して日本円などの法定通貨に換金した時に初めて利益が生じます。

つまり、仮想通貨によって利益が生じたタイミングこそ、課税対象になった瞬間だと考えることができます。

ただ、注意しておきたいのは、利確したタイミングがすべて仮想通貨を売却した時だけではないという点です。

例えば、ビットコインでアルトコインを購入するなど仮想通貨間で交換・取得する、仮想通貨で商品やサービスを購入するなどの際にも該当します。

要は、仮想通貨で法定通貨や他の仮想通貨、商品、サービスなどを交換、購入したタイミングに税金が生じるのです。

逆をいえば、仮想通貨を購入しても売却などせずに長期的に保有していれば、税金が発生することはないのです。

仮想通貨の収益が20万円以下では税金は生じない

ただし、仮想通貨の収益が発生した場合でも、課税対象にならないケースがあります。それは、仮想通貨の収益が20万円以下である場合です。

仮想通貨の収益は「雑所得」に分類されますが、雑所得の合算金額が20万円以下である場合は課税されません。

例えば、サラリーマンが副業で仮想通貨取引によって得た収益が20万円以下であれば、この収益に対して課税されないのです。

また、2ヶ所以上から給与を受け取り、年末調整されていない給与の収入額があるフリーターの場合はどうでしょうか。

年末調整されていない給与の収入額と、給与所得や退職所得を除いた所得額の合計が20万円以下であれば、課税されることはありません。

利益別所得税率と税金の計算方法

仮想通貨で利益を得た場合、どのように計算すればいいのかが気になるところです。実は、以下の表に沿って簡単に計算することができます。

【表1

課税される所得金額

所得税率()

控除額()

195万円以下

5

0

195万円超~330万円以下

10

97,500

330万円超~695万円以下

20

427,500

695万円超~900万円以下

23

636,000

900万円超~1,800万円以下

33

1,536,000

1,800万円超~4,000万円以下

40

2,796,000

4000万円超

45

4,796,000

引用:国税庁「給与所得控除」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm

 

【表2

具体的な計算方法の手順は、下記の通りです。

  1. 収入から経費を差し引き、所得を求める
  2. 1で求めた所得から給与所得控除額(表1)を差し引き、課税所得(表2の課税される所得金額)を求める
  3. 2で課税所得金額に該当する所得税率を確認し、2で求めた課税所得に乗じ、所得税額を求める
  4. 3で求めた所得税額から表2の該当する控除額を差し引くことで納付すべき所得税を求める

計算式にすると、このようになります。

  1. 収入 経費 所得
  2. 所得 【表1】の所得控除金額 課税所得
  3. 課税所得 × 【表2】の所得税率 所得税額
  4. 所得税額 【表2】の控除額 所得税

1の所得の計算方法については、こちらの記事にあるケース別の計算方法を参考にしてみてください。

「ビットコインの確定申告と計算方法。仮想通貨の利益は雑所得?」

https://finte-x.jp/1460#i-8

雑所得では仮想通貨にかかる税金の損益通算はできない

一般的に、事業所得や不動産所得などの所得では、損失が生じても所得から差し引いて、課税対象となる税金を減らすことができます。

この仕組みは、「損益通算」と呼ばれています。ただ、残念ながら仮想通貨が分類される雑所得では損益通算が対象外とされています。

そのため、クラウドマイニングや取引所などの事業主でない限りは、損益通算によって節税することはできないということです。

ただ、雑所得間での損益通算は可能なため、1月から12月までに仮想通貨で得た利益から同期間内の損失を差し引くことができます。

これを「内部通算」と呼びます。

内部通算には売却金額と取得原価が必須

内部通算をする上で重要なのは、仮想通貨の「売却金額」と「取得原価」です。

仮想通貨を売却した金額から取得原価を差し引くことで、損益を求めることができます。取引や仮想通貨ごとに求めた損益を内部通算によって相殺が可能になるという訳です。

例えば、ビットコインの損失が150万円、イーサリアムでの利益が50万円、ライトコインでの利益が50万円を例に内部通算してみましょう。

損失が150万円で、利益が100万円を通算すると、損失が50万円となります。つまり、損失150万円から50万円に減額でき、100万円の損失を相殺することができるのです。

もしも、仮想通貨以外に雑所得があれば、さらに損失を減額することが可能です。

例えば、ブログアフィリエイトでの収入や個人事業主が原稿料として得た収入などが雑所得に挙げられます。

雑所得に該当する収入源があるかどうかでも、内部通算によって仮想通貨による損失を最小限に留めることができるのです。

移動平均法と総平均法の違い

仮想通貨の損益を内部通算する際の計算方法として、国税庁が指定する「移動平均法」と「総平均法」のどちらかを選択する必要があります。

移動平均法と総平均法の違いを挙げるとすれば、取引が行われるごとに計算するのか、1年間の合計金額によって計算するのかです。

移動平均法の場合、仮想通貨を購入するたびに購入時の単価を計算します。

家計簿に例えれば、レシートや請求書などに記載された金額を食費や水道光熱費、交際費などそれぞれの項目ごとに記載して、1日ごとに計算するイメージです。

一方、総平均法は、1年間で購入した合計金額を平均して購入時の単価を計算します。

家計簿に例えるのなら、レシートにある合計金額だけを合算するイメージとして考えることができます。

つまり、移動平均法では複雑な計算が必要であるのに比べ、総平均法ではざっくりした計算で求めることができるということが分かります。

ただ、注意しておきたいのは移動平均法に比べ、総平均法は購入時の単価が高くなりやすいため、利益が高く出ることにより所得税も高くなりがちです。

計算方法としては総平均法の方が簡単に計算できますが、所得税が高く算出されやすい点が難点です。

節税のためにも、移動平均法でコツコツ計算を積み重ねていくことをおすすめします。

もちろん、どちらの方法を選択してもいいのですが、1度選択したら継続して同じ計算方法を用いる必要があるため、選択する際は慎重に選ぶようにしましょう。

取得原価の計算をしてみよう

ここでは、移動平均法と総平均法を用いた取得原価の計算方法について、それぞれ具体例を挙げて解説いたします。前提として、以下の取引例を基に計算することとします。

1年間に行った取引例

23

440,000円(支払手数料込み)で、4BTC(ビットコイン)を購入

55

0.2BTC(支払手数料込み)を80,000円で売却

720

87,000円の商品を購入し、0.3BTC(支払手数料込み)で決済

1010

イーサリアム(決済時における時価275,000円)を購入し、0.5BTCで決済

113

1,600,000円(支払手数料込み)で、2BTCを購入

1 移動平均法で取得原価を計算する場合

23日に取得した1BTC当たりの取得原価 110,000 / BTC

440,000 ÷ 4BTC 110,000 / BTC

113日の取引直前のビットコインの保有価格 330,000

 110,000 ×4BTC1BTC)= 330,000

 ※24日~113日の期間中に1BTCを売却・使用

113日の購入後の1BTC当たりの取得原価 386,000

 (330,000 1,600,000円)÷3BTC 2BTC)= 386,000

 ※113日に2BTCを購入

移動平均法で計算する際は、1円未満は切り上げて計算することが認められています。

上記の計算により、取得原価は23日時点では110,000円、113日時点では800,000円であることが分かります。

2 総平均法で取得原価を計算する場合

23日~113日までの1BTC当たりの取得原価 340,000 / BTC

440,000 1,600,000円)÷4BTC 2BTC 340,000 / BTC

このように、移動平均法と総平均法では、最終的に求められる取得原価ではこのような差が表れてしまうのです。

仮想通貨を他のコインに替えると?

一部の一般投資家は、仮想通貨間の交換や現金化は非課税だと誤解している人が少なくありません。

実際に、税理士に相談する人の中にも同様の誤解をしている人が多くいるようです。

しかし、仮想通貨間での交換はもちろん、仮想通貨を現金化すると、仮想通貨の購入時と売却時では差額が生じて損益が発生するため、課税対象となるのです。

異なる仮想通貨を交換した場合、「損益通算するにはどうすればいいのか?」といった疑問を持たれる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

異なる仮想通貨同士を交換する場合、購入時の単価をそれぞれ求める必要があります。

例えば、ビットコインをイーサリアムに交換したのであれば、

  • ビットコイン購入・売却
  • イーサリアム購入・売却

というように、4回にわたって取引したことになります。

つまり、ビットコイン購入をイーサリアムに交換した後に売却した時に税金が発生するのではなく、それぞれの仮想通貨を売却した時点で税金が発生するという訳なのです。

ここで、ビットコインでアルトコインを購入した場合の所得金額の計算方法について確認しておきましょう。

そもそもビットコインとその他の仮想通貨では、売買される単価が異なります。

異なる仮想通貨は、それぞれで購入時の単価を計算して損益を求めることで、初めて損益通算することができるのです。

仮想通貨にかかる税金を納めるには確定申告が必須

仮想通貨の損益は課税され、国に税金を納める必要性は十分にお分かりいただけたことでしょう。

それでは、仮想通貨にかかる税金を納めるための確定申告の方法や注意点について、ご説明いたします。

ただ、その前に確定申告が必要な場合とそうでない場合を確認しておきましょう。国税庁ホームページにある「確定申告が必要な方」から、一部抜粋して課税対象に該当する人の条件をご説明いたします。

(1)給与の収入金額が2,000万円を超える

(2)給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える

(3)給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える

給与所得の収入金額の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く。)を差し引いた残りの金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円以下の方は、申告は不要です。

(4)同族会社の役員やその親族などで、その同族会社からの給与のほかに、貸付金の利子、店舗・工場などの賃貸料、機械・器具の使用料などの支払を受けた

(5)給与について、災害減免法により所得税等の源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた

(6)在日の外国公館に勤務する方や家事使用人の方などで、給与の支払を受ける際に所得税等を源泉徴収されないこととなっている』

出典:国税庁「確定申告が必要な方」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_06.htm

上記にあるように、給与の収入額が2,000万円を超えた場合や源泉徴収の対象となる給与所得、退職所得以外の所得が20万円を超える場合などが該当します。

また、同族会社から給与以外に支払いを受けた場合や源泉徴収税額の徴収猶予、還付を受けた場合でも確定申告が必要です。

一方、給与の収入額から所得控除を差し引いた金額が150万円以下で、給与所得や退職所得を除いた所得の合計が20万円以下であれば、確定申告の必要はありません。

このように、確定申告が必要かどうかは個人で異なるため、自分が該当するのかどうかをしっかりと把握しておくことが大切です。

確定申告には2つの方法がある

確定申告には2つの方法があります。1つは白色申告で、もう1つは青色申告です。ここでは、白色申告と青色申告の違いについてご説明いたします。

白色申告は税務署に事業所登録をしていない事業者が行う方法です。2014年から帳簿の記帳や保存(5年~7年)が義務付けられています。

白色申告では特別控除等はありませんが、事業での経費を計上することが可能です。

一方、青色申告は税務署に事業所登録を事前に済ませている事業所が行う方法です。青色申告にはさらに2通りの申告方法があります。

1つは「単式簿記」による帳簿付けで申告する場合で、もう1つは「複式簿記」による帳簿付けで申告する場合です。

複式簿記は単式簿記よりも、経理や会計の知識が必須でより複雑化された帳簿付けが必要になります。

その分、複式簿記では65万円の特別控除が受けられ、単式簿記では10万円の特別控除を受けることができます。

しかし、青色申告が優遇されているのは特別控除だけではありません。

3年間に発生した赤字を繰り越せる、事業を手伝ってくれている家族への給与が経費として計上できる、といったメリットも挙げられます。

なるべく節税をしたい場合は青色申告を選択する

簡易的な帳簿付けで済ませたいという場合は白色申告を選択する

いうようにご自身に合った申告方法を選びましょう。

確定申告書の記載方法や事例を挙げた計算方法については、こちらで詳しく解説していますので、参考にご覧ください。

参考:「ビットコインの確定申告と計算方法。仮想通貨の利益は雑所得?」

https://finte-x.jp/1460

サラリーマンは白色申告を行う

サラリーマンは会社で給与の源泉徴収が行われており、確定申告を行うのは今回が初めてという人もいらっしゃることでしょう。

そこで、サラリーマンが確定申告を行う際の注意点についてご説明いたします。

サラリーマンの場合、給与所得に関しては会社で行われている源泉徴収によって所得税が支払われています。

そのため、給与所得以外の所得や医療費などが発生していなければ、確定申告を行う必要はほとんどないと言えるでしょう。

仮に、仮想通貨で利益を上げている場合でも、雑所得が20万円以下であれば、確定申告は不要です。

上記でもご説明してきた通り、仮想通貨で利益が得られた場合、自分自身で税務署に確定申告をする必要があります。

サラリーマンは給与所得がメインの所得であり、仮想通貨で利益を得る行為は副業とみなされます。

そのため、確定申告を行う場合は、白色申告にて必要書類を税務署に提出する必要があります。例えば、白色申告書や簡易的な収支内訳書などが必要です。

ただ、仮想通貨で得た利益が大きく、その事実を会社に知られたくないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。

というのも、住民税は前年度の所得から算出されるため、住民税が高くなれば所得も上がっていることが一目瞭然なのです。

もしも、給与から住民税を天引きしていて、会社に副業について知られたくないのであれば、住民税の支払いは天引きではなく自分で直接納付するようにすることをおすすめします。

さらに、確定申告書の下部に記載されている「住民税の徴収方法の選択」欄には「自分で納付」に〇を記載するようにしましょう。

個人事業主は白色申告もしくは青色申告のどちらかを行う

個人事業主の場合は、会社で源泉徴収が行われているサラリーマンと異なり、自身で所得を算出して確定申告を行う必要があります。

確定申告を行う際に、白色申告もしくは青色申告のどちらかを選ぶ必要があります。屋号など事業所として登録していないのであれば、白色申告が必要です。

事業所として登録されているのであれば、青色申告が必要になります。

事業所得者は、仮想通貨での利益が売り上げとしてカウントできるため、雑所得以外の所得での損益通算が可能です。

手書きで帳簿を作成する方法もありますが、最近ではオンラインで簡単に帳簿作成や確定申告が行えるサービスが多数あるので、そちらを活用すると作業時間を短縮できます。

どうしても帳簿作成等に時間を割きたくない、時間がないという場合は、税理士に依頼することをおすすめします。

海外取引所を利用しても税金を納める義務は生じる

海外取引所を利用する場合でも、日本に居住している人すべてに対し、税金を納める義務が生じます。

これは日本だけに該当することではなく、どこの国であっても居住している国で得た利益には課税され、納税の義務があるのです。

日本国籍を持たない外国人が日本の取引所を利用して利益を得た場合も、同様に課税されます。

例外もあり、日本に住む期間が一時的である外国人で、海外取引所を利用して得た利益については、課税対象外と見なされます。

つまり、日本に住む日本人は国内取引所だけでなく、海外取引所を利用して利益を得た場合も税金を国に納めなければならないという訳です。

ただ、日本国籍を持つ日本人が海外移住している場合は、居住国に税金を納める必要がある場合があります。例えば、アメリカやイギリス、オーストラリアなどが挙げられます。

その一方で、一時的な海外渡航の場合に海外取引所で利益を得た場合は、日本への納税義務が生じます。

国内取引所から海外取引所へ送金するだけでは課税されない

では、海外取引所を利用した場合、どのタイミングで課税されるのでしょうか。

結論からいえば、国内取引所から仮想通貨を送金し、海外取引所で仮想通貨を購入した場合に課税対象となります。

仮想通貨で得た利益はすべて課税対象となります。仮想通貨で他の仮想通貨を購入した場合でも、差額から損益が発生するため、税金を納めなければならないのです。

では、国内取引所から海外取引所へ仮想通貨を送金した時点では課税対象となるのでしょうか。

答えはNOです。

仮想通貨を送金しただけでは損益が発生していないため、課税されません。

あくまでも、仮想通貨の売買によって利益が発生した時にこそ、課税されるということです。

仮想通貨で得た利益以外にも課税される場合がある

2015年の税制改正によって「国外転出時課税制度」という制度が創設されました。

この制度により、201571日以後より国外転出をした人の対象資産が1億円以上である場合、対象資産の含み益に「所得税及び復興特別所得税」が課税されます。

また、上記の対象者が国外に住む親族等への贈与や相続、遺贈として対象資産の一部もしくはすべてを移転した場合、移転した対象資産の含み益に課税されることが決まりました。

つまり、仮想通貨で得た利益によって「億り人」になり、上記に該当する場合は対象資産の含み益にも課税されるという訳なのです。

億り人になった方は、くれぐれも上記に該当していないか確認することをおすすめします。

億り人が苦しむ税金。仮想通貨で大金を手にした先に待つ光と影仮想通貨の不安定さが億り人を続々と生み出した仮想通貨は1日で20%もの価格変動を起こすことも珍しくなくとても不安定な状況です。 ...

参考:国税庁「国外転出時課税制度」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kokugai/01.htm

円での取引ができない場合は円換算する

海外取引所を利用する場合のほとんどが、日本円ではなく

  • 外貨
  • ビットコイン
  • イーサリアム

などの主軸となる仮想通貨で取引が行われます。

投資家の中には、「海外取引所なら税務署の手は及ばないだろう」と、考える人もいるかもしれませんが、海外取引所でも税務署の調査は可能です。

さらに、20184月から海外の銀行に資産を預けた場合、口座情報が財務省に報告される制度が定められました。

つまり、海外の口座に資産を預ければ税金から逃れられると、安易に考えてはいけないのです。

仮に脱税だとバレれば、さらに追徴税が加算されてしまい、通常よりも高い税金を支払わなければならなくなります。

とはいえ、仮想通貨の購入時単価を計算する際に、どのように計算すればいいのか分からないという人もいらっしゃるかと思います。

そんな時には、以下のサイトを活用してみてください。

こちらのサイトでは仮想通貨のチャートが日本円で確認でき、取引所に上場している仮想通貨の多くが表示されています。

他にも、仮想通貨にかかる税金を計算するための自動ツールやサービスが提供されているので、こういったツールやサービスを活用してみると良いでしょう。

海外のICO投資における課税の有無

現時点では、国税庁よりICOトークンに関する課税の方針は定まっていません。そのため、仮想通貨として課税するべきかどうかが気になるところです。

国税庁の方針が定まっていないとはいえ、ICOトークンはビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨によって取得されています。

上場前であれば、事実上ICOトークンは無価値に等しく、0円として考えることができます。

しかし、上場すれば取引相場が決まるので、仮想通貨と同様に課税される可能性が高いと言えるでしょう。もちろん、海外移住者であれば、移住した国の法規制に従う必要があります。

今後、ICOトークンに関する法規制される可能性が非常に高く、そうなれば過去に遡って納税の義務を課せられる可能性があるということです。

個人的には、仮想通貨と同様に確定申告をしておいたほうが、無難かなと感じています。

総合課税から分離課税への変更は実現するのか?

最近、話題になっているのが、仮想通貨にかかる税金が総合課税の「雑所得」から「申告分離課税」へ移行するかどうかという議論です。

財務省としては、一律20%課税される分離課税にして、国民の理解が得られるかどうかが疑問であるとの見解を示しています。

投資家にとっては、納税の負担が減るため、実現すれば喜ぶ人も多いことでしょう。ただ、メリットの裏には必ずデメリットがあるものです。

それは、さらなる所得格差の要因になりかねないという点です。総合課税の場合は、所得が多いほど納める税金も多く、逆に所得の少ない人ほど納める税金は少なくなっています。

これにより、所得格差はある程度抑えられていると言えるでしょう。しかし、分離課税になれば、所得の多い人はさらに所得が増え、所得の少ない人との格差が生まれやすいのです。

個人的には、分離課税になってくれた方がありがたいと感じますが、日本全体で考えると所得格差が広がるのは先進国のあるべき姿として、良いことだとは言えません。

税金のしくみを理解しておいて損はない

税金の計算は面倒だから、税理士に任せる」という人でも、税金のしくみを理解しておいて損はありません。

税金のしくみを理解していれば、損益を確認しながら取引を行い、含み益とすることで損益を最小限にすることも可能です。

また、納めるべき税金を把握しておくことで、翌年の所得税がどの程度になるかが分かり、課税分を確保しておけます。

このように、税金に関する最小限の知識を持っておくことで、納めるべき税金を自身でコントロールすることも可能なのです。

ちなみに、確定申告におすすめのツールをいくつかピックアップしますので、参考にしてみてください。

Coin Tool(コインツール)

出典:https://www.cointool.jp/

税理士が監修している仮想通貨の確定申告用の計算ツール(有料)で、国内の主要取引所が網羅されており、仮想通貨の売却や交換、決済、分岐にも対応しています。

税理士によるメールサポートもあるため、仮想通貨の確定申告が初めての方や取引の回数が多く、複雑な計算が必要な方などにおすすめです。

計算方法は、移動平均法が用いられています。

CRYPTACT(クリプタクト

出典:https://grid.cryptact.com/

無料で利用できるオンラインツールをお探しなら、CRYPTACTがおすすめです。国税庁が定める指針を基に計算することができ、国内外の15の主要取引所に対応しています。

パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレット端末で利用でき、移動平均法と総平均法のどちらかの選択が可能です。

これらのツールを活用し、仮想通貨の税金の申告漏れがないようにしましょう。