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「群衆の叡智」を仮想通貨として形成。「augur(オーガー)」について解説

予測不可能のギャンブルを、正確さを見出すマーケットとして開拓

日本は刑法により「賭博」に関する規制が定められていますが、パチンコや競馬、宝くじなど様々な賭博の存在が黙認されています。しかし、これらは破産や借金などのトラブルが絶えず、国内での賭博行為は危険性ばかりが取り沙汰されています。

しかし、仮に賭博行為が違法だとしても、賭博のシステム自体が違法であるとは限りません。「未来予測」というギャンブル的な思想の元に開拓された、画期的な市場が存在します。

その名も「予測市場」と呼ばれる先物市場の一種です。簡単に説明すると、選挙に当選するのは誰か、ビットコインの価格は高騰するか等、様々な設問を市場に出します。そして、設問の予想を参加者から賭け金という形で募り、多数決によって予測の正誤を導き出すという仕組みです。

予測が当たれば報酬が支払われ、誤っていれば賭け金は没収されます。ギャンブルに似た性質ですが、結果の判定は複数の参加者によって行われる為、不正行為による不当な配当の心配もありません。

予測市場は「群衆の叡智」の概念を採用しています。不定多数から集約した予測は、専門家が導き出す一つの予測よりも正確であるという理論です。予測市場のシステムは、「多数決原理」のもとに成り立っているのです。

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「みんなの意見は案外正しい」の理論。augurの特徴と仮想通貨「REP

augur」とは、分散型予測市場プラットフォームの一つです。通貨単位は通貨名称ではなく、「REP(Reputation;評判)」と記載されます。REPaugurで使用される「掛け金」の役割を持ちます。

 

イーサリアムに使用される「スマートコントラクト」を採用しており、情報の確認や報酬金の配当など、市場の開催に必要な一連の処理をシステムが自動で行っています。その為、augurの利用者であれば、誰でも市場の開催・参加が可能です。

参加者だけでなく開催者にも手数料の50%が配当されます。賭け金に応じて手数料も増える為、市場が盛り上がれば開催者の利益も増える仕組みになっています。

予測の事実認定は、「レポーター」と呼ばれる利用者によって行われます。レポーターは複数存在し、30日間の調査と29日間の公示期間という長期間を経て、大多数の報告が事実として認定されます。

事実認定には、65%を上回る報告が必要になるため、ユーザー個人の不正行為はほぼ不可能です。しかし、事実認定は報告数のみで行われる為、その報告自体が誤っていても事実であると誤認される場合もあります。

現在はまだβ版の運営のみですが、週ペースでのアップデートを行っており、更新内容をブログに掲載しています(英語)。今後の動向が気になる方は、是非とも確認しましょう。

Augur – Medium

https://medium.com/@AugurProject

augurを取り扱っている取引所は海外のみだが、比較的大手が揃っている

国内でaugurを取り扱っていた取引所はcoincheckのみでした。流出事件を境に利用不可能になった為、現在は海外の取引所でしか取引できません。

augurを取り扱っている海外取引所は、bitfinex始めとした取引量の多い有名所が揃っているので、取引に困ることはないでしょう。

bitfinex

 全通貨の取引量が第5位という大手の取引所です。手数料が割安な他、マイナーな通貨でもレバレッジ取引が可能です。取引量が多く流動性も高い為、取引が制約しやすいのも魅力です。

 しかし、新規登録の制約が厳しく少額での取引が不可能な他、初心者の新規登録が出来ません。初めて仮想通貨を利用する方や、多額の運用が出来ない方には推奨されません。

Poloniex

 大手取引所の一つです。アルトコインを主軸にしている層から人気を集めており、様々な仮想通貨の銘柄を取り扱っています。登録及び簡単な取引のみであれば、本人確認の必要もありません。

 法定通貨での取引が出来ず、仮想通貨での取引にのみ対応している為、ドルなどの使用は不可能です。

Kraken

 日本語のサポートに対応している、数少ない海外取引所です。英語の読解力に不安があり、操作ミスが心配な方はこちらを利用すると良いでしょう。

 しかし、ややサーバーが不安定で落ちやすく取引所の対応も遅いなど、接続の面で不安が残る為、利用には注意が必要です。

 海外取引所は日本円での購入が不可能なので、対応している通貨の送金が必要になります。利用前に、ビットコインなど購入用の仮想通貨を用意しましょう。

予測市場のシステムは認められるのか。augurの将来性は非常に予測が難しい

augurを始めとした予測市場の仕組みは、保険制度への応用が可能であると考えられています。例えば、敢えて自分が病気に掛かるという悪い予測へ掛け、本当に病気になった場合は配当金(保険料)が貰えます。このシステムが保険に適用されれば、現存している保険会社の必要もなくなるでしょう。

augurの仕組みは経済だけでなく、我々の生活を支援する為の制度を根本から覆す、大きな切っ掛けにもなりうるのです。

 その一方で、残念ながら国内での期待度は低い状態にあります。問題となるのが「未来予測」のシステムで、基本的に賭博が禁制されている日本では、予測市場の仕組みが「違法」と判断されてしまう可能性がある為です。

それでも、仮想通貨による予測市場は増え続けており、国内でも予測市場サイトが多数開設されています。予測市場という仕組み自体が発展途上である為、先行きがつかめない状態にあります。今後の予測が難しい、まさにギャンブル性の高い通貨と言えます。

augurのシステムは高度情報化社会において、意見発表の主軸となる可能性も

予測市場の要点は、結果の正誤だけではありません。提示された分野に対する世間一般の考えを確認できるという、世論調査の側面を持っています。

また、未来予測はこれから起こる未来を想定する為の行為です。賭博のようなリスクを伴う遊戯とは違い、予測の分野によっては逆にリスクを回避できる可能性もあります。

今までは、専門家や研究家が主張する予測こそが正確であるとされてきました。しかし、専門的な意見一つよりも、民衆による多数の意見が正しいという考え方を取り入れれば、誰もが同じ土俵に立ち対等な意見発表が可能になります。

 

既存の予測市場は開設の段階から、賭けられる分野が予め決まっています。しかし、augurではどのような分野でも市場の開催が可能です。情報化社会という時代において、新たな意思表示の場となるかもしれません。