仮想通貨

仮想通貨取引所の破綻事例とその対策

仮想通貨取引所破綻の過去の事例

2014年に仮想通貨取引所「マウントゴックス社」がハッキング被害により約75万ビットコインが流出しました。これによりマウントゴックス社は破綻しました。

この事件は連日ニュースになっていたのでご存知の方も多いと思います。なので今回は仮想通貨取引所が破綻したことで預けた資産はどうなるのか?他にも破綻した取引所はあるのかなどをご紹介したいと思います。今後自分が利用している取引所が破綻する可能性があるのか、個人で出来る対策なども合わせてご紹介します。

仮想通貨取引所は過去に何社か破綻しています。破綻の主な原因はハッキング被害によるものです。その中でも2014年に当時世界一の利用者数がいたマウントゴックス社の破綻は大きな話題になりました。近年でも2017年の韓国のユービット社や2018年の日本のコインチェック社もハッキング被害にあいました。

マウントゴックス社は2014年にハッキング被害により75万ビットコインが流失しました。これは当時のレートで500億円前後で、現在のレートに換算すると5000億円以上になります。この流出によってマウントゴックス社は資金繰りが苦しくなり破綻するに至りました。

この破綻によって投資家を含めた債権者への返金は当時はできないとされていたのですが、マウントゴックス社は破綻後にも20万ビットコインを保有していたので、それが現在のレートで1000億円以上の価値になりました。このことにより債権者への返金が可能になる見通しが立っています。

マウントゴックス社のように数年後に返金されるというのは稀なケースです。基本的には破綻してしまった場合、債権者に返金できないケースがほとんどです。負債を抱えて倒産してしまうので返金するような余裕がないため、債権者は泣き寝入りせざるを得ない状況になってしまいます。

2017年には韓国の仮想通貨取引所ユービット社が2度にわたるハッキング被害により破綻しました。この債権者への返金は75%程しかできておらずまだ25%は返金されていません。

2018年にはコインチェック社から580億円以上の仮想通貨「NEM」が流出しました。コインチェック社は返金を終えたと公表しています。またコインチェック社は事業継続をしようと努力しておりましたが、現在マネックスグループに買収され完全子会社となりました。マネックスグループはコインチェックの基盤を引き継ぎ仮想通貨事業に参入すると発表しています。

なぜこのようなことが起こったのかというとマウントゴックス社の場合、取引量が急激に増加したためハッカーによる情報の書き換えに気づくのに遅れたとされています。2015年にはCEOの業務上横領が発覚し、この横領も要因の一部とされていますが2018年現在もまだ裁判が続いているのでこの点はまだはっきりしません。ユービット社も同様にハッキングにより流出しました。

コインチェックもハッキングでの流出だったのですが、コインチェックの場合は明らかに従業員のミスです。会社宛に送られてきたメールを不用意に開けたことでマルウェアに感染し不正送金(流出)されました。

仮想通貨取引所が破綻することは今後もあるのか

ここまで仮想通貨取引所の破綻・流出事例を紹介しましたが、それでは今後同じようなことが起こるのか解説します。

結論から申しますと今後も仮想通貨が流出する事件は起こります。またそれに伴い破綻する取引所も出てくると思います。それは仮想通貨が大暴落したような時でも市場の熱が冷めなかったことに関係しています。

市場が過熱するということはそれだけその市場に魅力を感じている人が多いということです。さらに現在仮想通貨の法整備が追いついていないので、新しい取引所も続々出てくるでしょう。そうなるとそこに目を付けたハッカーによる攻撃を受けやすくなります。

仮想通貨を取引しに中央集権型取引所と分散型取引所を耳にしたことがあると思いますが、中央集権型取引所の場合、流出した際のリスクは高いです。分散型取引所は次項で解説しますが、中央集権型の場合、顧客の資産を取引所が管理しているため1度セキュリティを破られてしまうと多額の仮想通貨が流出してしまうからです。さらに現在ほとんどの仮想通貨取引所が中央集権型なのでそれだけ流失した時の額は多く破綻につながりやすいのです。

つまり今後さらに過熱していく仮想通貨市場で取引をする場合この流出・破綻というのは常に意識しなければならないリスクなのです。ちなみにこのリスクのことを「カウンターパーティーリスク」と言います。

仮想通貨を破綻・流出リスクから守るための対策

上記のように仮想通貨取引をする以上常に破綻のリスクを考えなければなりません。今後どんな大きい取引所でも破綻の可能性が少なからずあるので、そのためにできる対策を以下にまとめました。

  • 複数の取引所を利用する
  • 2段階認証を設定する
  • パスワードは使いまわさない
  • 分散型取引所を利用する
  • ハードウェアウォレットを利用する

複数の取引所を利用する理由は、万が一取引所が破綻してしまった場合にもすべての資産を失わずに済みます。これは基本的な対策で、株式投資などにも利用されている分散投資です。しかし闇雲に選べばいいのではなく信用できる取引所を選ぶ必要があります。

取引所選ぶ際はまずは金融庁に登録されている取引所を選んでください。その次に流出に対してシステム対策しているところを選んでください。具体的にはコールドウォレット(オフラインでの保存)やマルチシグ(複数鍵)を採用しているかどうかを基準にしてください。また可能であればIDハッキングなどによる補償がある取引所が望ましいです。

分散型取引所は名前の通り仮想通貨の保管・取引を分散して行うもので、一人一人個別に保存するためハッキングされた際の被害を抑えることができます。とは言うものの個人を狙った攻撃をされた場合被害が出ることはあります。また現在取引環境が整っていないことや取引量自体が少ないことがデメリットとして挙げられます。

そのためにお勧めなのがハードウォレットを利用することです。ハードウォレットはインターネット上から切り離された保存方法なのでハッキングに対してのセキュリティは万全です。しかしハードウェアウォレット自体を紛失してしまうとインターネット上にデータがないため、取り戻すことは不可能ですので注意してください。

仮想通貨取引に破綻リスクはつきもの

マウントゴックスやコインチェックのような大きな流出事件があったからこそ既に取引をされている方や、これから始めようとする方に流出・破綻のリスクがあることが認知されました。これにより仮想通貨を保有する人の危機管理意識が上がっていると思います。

今後仮想通貨市場が過熱してくるとそれに目を付けたハッカーからの攻撃が多くなるため、信頼のできる取引所を選ぶなど自分で資産を守る行動を起こさなくてはなりません。取引所を選ぶ際も中央集権型・分散型取引所から自分に合ったものを選ぶ必要があります。

また仮想通貨取引は金融投資なのですべてが自分の責任になります。信頼できる取引所があれば全てを任せるのも良いと思いますが、自分で勉強することは必須になってきます。

私個人の意見としては現在注目されていない分散型取引所ですが、取引環境が整備されれば、分散管理によるハッキング被害の軽減によりニーズが増してくるのではないのかと思います。