ビットコイン(Bitcoin/BTC)

暗号通貨はなぜ必要か。暗号通貨の仕組みについて

そもそも暗号通貨とは

「暗号通貨」とは、別名「仮想通貨」とも呼ばれています。現在の日本では仮想通貨という呼び方の方が浸透していますが、海外では暗号通貨という呼び方が正式なもので、仮想通貨という呼び方はどうやら日本独自のもののようです。

インターネットの情報の中では、電子マネーを仮想通貨とするような定義も見られます。つまりは”実体のない”ものだけれど”通貨として利用することができる”という仕組みを分かりやすくするために「仮想」と付けられている向きがあります。

この記事ではそのような誤解を避けるために「暗号通貨」として呼び方を統一して説明していきましょう。それでは、そもそも暗号通貨とは何なのでしょうか?

暗号通貨の英語名は「Cryptocurrency」です。”crypto”は暗号、”currency”は通貨、よってそのまま訳すと暗号通貨となります。

暗号通貨をよく知らないという人でも、「ビットコイン」という名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。ビットコインというのは世界で初めて誕生した暗号通貨で、2009年にナカモトサトシと名乗る人物によって発表された仮説が元になっています。現在では1,500種類以上の暗号通貨が市場に出ています。まずはビットコインを例に挙げてこれまでの経緯を整理してみましょう。

暗号通貨のこれまでービットコインは怪しかった?

日本でビットコインの名が知られるようになったのは2014年です。この時にはすでにビットコインを引き出すことができるATMが誕生していたり、国内初であり現在最大手の取引所「bitFlyer(ビットフライヤー)」が開設されたのもこの年でした。

それと同時にビットコインの取引所「マウントゴックス」での不正流出事件が起こり、ビットコインというものがまだ何なのかも分からない段階で「ビットコインって超怪しい」というようなマイナスイメージのみが認識されてしまいました。

実際にテレビのニュースでも「ビットコイン破綻」という本質を理解していない見出しでアナウンスされていました。正しくは「マウントゴックス破綻」です。ビットコインは商品のことで、破綻したのはその商品を取り扱っていた取引所であるからです。

しかしこの頃にすでに日本でも投資センス抜群の人々や新しいものを取り入れることに抵抗のない人々がビットコインを購入し始めていて、特に2017年末のビットコイン急騰のタイミングで保有していた人は億単位の利益を得られたという人もいます。その価格差は2013年公開時の117USドルに比べて19704USドルまで、約170倍にまで跳ね上がりました。

暗号通貨のこれから。ビットコインは普及するのか

2017年末のビットコインを始めとする暗号通貨市場の盛り上がりは、テレビやインターネットの広告によって暗号通貨取引所の存在が知られたことに起因しています。

Coincheck(コインチェック)は出川哲朗さん、ビットフライヤーは成海璃子さんを広告に起用、Zaif(ザイフ)はホリエモン監修という一般の人々にも親しみやすいPRをして、これまで暗号通貨やビットコインという言葉を聞いたこともなかった人々の興味を引きました。

2018年1月のコインチェックの巨額流出事件によって「やっぱり怪しい!」と言って敬遠してしまう人が私の周りにもいましたが、それでも暗号通貨市場の成長は止まりません。

早くも大手家電量販店のビックカメラがビットコインの店舗決済を始めたり、公共料金の支払いがビットコインでできたり、続々とビットコイン決済の導入が進んでいます。2020年のオリンピックに向けて外国人旅行者をターゲットに、さらなる決済システムの導入が進められていく模様です。

特に中国では暗号通貨決済がかなり浸透していて、現金決済ができないというお店も少なくありません。特に中国人を始めとする外国人旅行者にとって日本円に交換する手間も手数料もレートの心配もいらない暗号通貨は、とても重宝されるでしょう。

しかし実はビットコインよりも優れている暗号通貨が多数存在しています。今後本格的に暗号通貨社会を担っていくのはビットコイン以外の暗号通貨である可能性がありますが、現在の暗号通貨への導入段階としてはビットコインがもっとも一般的であり、基軸通貨として他の暗号通貨同士を結ぶ役割も果たしています。

なぜ「暗号」か。暗号通貨の仕組み

それではなぜ、暗号通貨という名称なのでしょうか。それは暗号通貨の仕組みに関係があります。

暗号通貨は、インターネット上の「ブロックチェーン」という技術を使って取引情報を暗号化・分散化して管理するという仕組みによって成り立っています。

管理しているのは、インターネットでつながっている世界中のコンピュータ(つまりそれを操作する一般人)です。ブロックチェーンはすべての取引情報が連結して繋がっていくため、途中で改ざんをしたり不正に取引をしたりすることが不可能な仕組みとなっています。

仮にAさんからBさんに暗号通貨を送りたいという時には、Bさんの「アドレス」(銀行でいうところの”支店名”や”口座番号”などにあたるもの)宛てに送金手続きをすることで、普段私たちが銀行を介して誰かに振込をする時と同じような感覚で、暗号通貨を送ることができます。

この暗号通貨の送金や受金にかかる手数料はほぼ無料と言えるくらい安価で、しかも数秒で決済が完了することもあります。ビットコインについては他の新たな暗号通貨に比べて取引速度が遅いため、混雑している時には数日かかる場合もあります。

たとえば日本に出稼ぎに来ている外国人が母国にお金を送ろうとすると、一回の海外送金につき数千円の手数料が発生したり、着金するまでに何日も時間を要します。ひどい時には途中でお金がなくなって届かないということもあるそうです。それどころか、日本のように街に銀行があるというのが当たり前ではない国もたくさんあります。

そのような国の人でもスマホは持っていたりするので、スマホひとつで送受金することができて、「安くて早くて確実」という暗号通貨の需要が高まるのはごく自然のことです。それ以外に、日々行われている個人間や企業間の膨大な量の海外送金も、暗号通貨によってスムーズに行うことが可能となります。

それゆえ、現行の送金業務を担っている銀行が暗号通貨の普及に危機感を感じ、メガバンクがこぞって暗号通貨という新しいスタンダードに舵を切り始めています。銀行が独自のサービスを持ったオリジナル暗号通貨を発行するようになるのも時間の問題でしょう。

本来暗号通貨は発行者や中央管理者のいないものというのが基本でしたが、現在は前述のように発行者や中央管理者(この場合は銀行)がいるタイプのものとに分かれます。

”発行者や中央管理者がいない”というのはこれまでのお金のシステムと根本から異なり、「通貨も自分で選択することができる」、「国や銀行に縛られない」という新しい時代への期待をさせてくれるものであります。

暗号通貨市場の成長は必然

現在日本で「暗号通貨(仮想通貨)」について知っている人は人口の8割以上を占めるものの、暗号通貨の仕組みまで理解しているという人は3割ほど、そして実際に購入したことがあるという人は2割にも満たないという調査結果があります。(2017年末~2018年始めに実施されたアンケートによる)

実際のところ、これまでのお金の概念とまったく異なる暗号通貨の仕組みを理解し、一般の人々が当たり前に生活に取り入れようとするにはもう少し時間がかかるのかもしれません。

しかし暗号通貨の流れは世界的なものです。今後銀行が本格的に暗号通貨のサービスを開始したり、いたるところでビットコインなどの暗号通貨決済が普及してゆけば、”みんなが暗号通貨を持っている”というのが当たり前になる未来もそう遠くないでしょう。

色々な可能性を秘めた暗号通貨、今後の展開から目が離せません。