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ビットコインの税金対策や計算方法とは?仮想通貨にかかる税金を知る

避けられない税金の話

仮想通貨投資に挑戦する人が増えた今、税金の話を避けて通ることはできません。投資を行う前に、税制度を正確に理解しておくことは非常に重要なことです。税制度をよく理解しないまま投資で利益を出してしまい、その後、莫大な額の税金を支払わなければならないケースも存在します。

中には、税金の額が大きすぎるために支払いができず、税金破産してしまう人もいます。儲かるからといってむやみに投資に飛びつくのではなく、まずはどのようなリスクがあるのかを知っておきましょう。

ビットコインには税金がかかる

ビットコインをはじめとする仮想通貨にも、円やドルなどの法定通貨と同じく税金がかかります。また、以下の条件に当てはまる場合は仮想通貨投資による利益を確定申告する必要があります。

給与の収入金額が2,000万円を超える

給与を1か所から受けていて、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円を超える

給与を2か所以上から受けていて、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)との合計額が20万円を超える

同族会社の役員やその親族などで、その同族会社からの給与のほかに、貸付金の利子、店舗・ 工場などの賃貸料、機械・器具の使用料などの支払を受けた

給与について、災害減免法により源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた

在日の外国公館に勤務する方や家事使用人の方などで、給与の支払を受ける際に所得税を源泉徴収されないこととなっている

 国税庁/確定申告が必要な方https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2010/b/01/1_06.htmより引用

「年間の仮想通貨利益が20万円以下で、なおかつ給与所得しか収入がない」場合は確定申告が不要です。しかし、上記の条件に一つでも当てはまる場合は確定申告をしなければいけません。

仮想通貨の税区分について

仮想通貨投資で得た利益は「雑所得」として扱われ、総合課税の対象となります。所得の区分は10に分かれ、さらにそれらを「総合課税」と「分離課税」の二つに分類します。

総合課税に分類される所得は8種類あり、全ての所得を合算して税額を計算します。一方、分離課税に分類される所得は、総合課税に分類される所得とは切り離して税額を計算します。

仮想通貨は雑所得となるため、他の所得と合算して税金を計算することになります。ここで注意しなければならないのが、仮想通貨を含む雑所得は損益通算の対象外となることです。

損益通算とは、所得の黒字と赤字を相殺する仕組みのことで、損益通算の対象となる所得同士の場合は、利益と損失を合算して計算することができます。しかし、雑所得である仮想通貨の場合は損益通算の対象外となるため、例え仮想通貨投資で損失を出したとしても、他の所得と相殺することができません。

ビットコインの税金が確定するタイミングとは

ビットコインかかる税金が確定するのは、主に以下のタイミングになります。

  • ビットコインを売却した時(日本円や他の法定通貨に換金した時)
  • ビットコインで商品を購入した時
  • ビットコインを他の仮想通貨と交換した時
  • マイニングで新規ビットコインを取得した時

仮想通貨投資をしている人の多くは、仮想通貨の売買で利益を出しています。その場合は、ビットコインを売却した時点で税金がかかることになります。逆に言えば、ビットコインを売却せず、含み益のみが発生している場合は課税対象となりません。

ビットコインを現金化すると税金がかかる

ビットコインを現金化する際、ビットコインを購入した時よりも高い価格で売却し、利益が発生した場合は課税の対象となります。

しかし、雑所得は他の所得との損益通算はできませんが、雑所得内で同じ年に発生した損益は相殺することができます。具体的には、例えば同じ年の1月にビットコインで200万の利益が発生、5月に300万の損失が発生した場合、この二つを合算すると200万−300万=100万の損失となります。

つまり、この年の雑所得はトータルで100万のマイナスとなるため、税金はかかりません。同様に、例えば3月に200万の損失が発生し、10月に500万の利益が発生した場合は、500万−200万=300万の利益となり、この部分にのみ税金がかかります。

このように、ビットコインにかかる税金を計算する際は、その年の全ての取引の損益を合算してください。

ビットコインで商品を買った場合も課税対象に。絶対に計算が必要

ビットコインを円に換金しない場合でも、ビットコインを使って商品を購入すると課税の対象になるケースがあります。

例えば1BTCを5万円で購入し、その後1BTCの価格が15万円まで上がった場合、ビットコインを換金せずに保有したままであれば税金はかかりません。しかし、このビットコインを使って15万円の物を購入すると、15万円−5万円=10万円が利益と見なされ、この部分に税金がかかります。

ビットコインにかかる税金の計算方法

ビットコインにかかる税金を計算するには、その年の他の所得を合算した金額を割り出す必要があります。ビットコインは総合課税の対象である雑所得に分類されるためです。

ビットコインを含む所得には、住民税と所得税がかかります。このうち住民税は一律10%ですが、所得税については所得金額に応じて下記税率をかけて計算します。

課税される所得金額

税率

控除額

195万円以下

5%

0円

195万円を超え 330万円以下

10%

97,500円

330万円を超え 695万円以下

20%

427,500円

695万円を超え 900万円以下

23%

636,000円

900万円を超え 1,800万円以下

33%

1,536,000円

1,800万円を超え4,000万円以下

40%

2,796,000円

4,000万円超

45%

4,796,000円

具体的な計算方法は次の通りです。例えば、ビットコインの売買で得た利益が300万円、給与所得(注)が500万円の場合、この二つを合算して計算します。

300万+500万=800万となり、上記の表に当てはめると所得税率23%が適用されます。そこから63万6千円が控除されるため、求める税額は下記の通りとなります。

800万×23%-63万6千円=120万4千円

(注):便宜上ここでの給与所得は、所得控除など様々な控除が適用された後の金額としています。

最大で55%の税金がかかる場合も

上記表の通り、所得金額が4,000万円を超える場合、45%の所得税がかかります。さらに住民税10%がプラスされるため、所得に対して最大で55%の税金がかかることとなります。

なお、ビットコインで利益を得ると、所得税や住民税だけでなく、国民健康保険料にも影響が出てきます。サラリーマンの場合は社会保険に加入しているため影響はありませんが、無職や個人事業主の場合は、前年の所得金額に応じて保険料が決定されるため、大きく利益を得た際は注意する必要があります。

ビットコインの税金に有効な対策とは

ビットコインの利益に対して高い税額がかけられるのを避けたい場合、以下の方法で対策することが有効です。

含み益のままにしておく

ビットコインをはじめとする仮想通貨は、日本円などの法定通貨に換金した時点で課税対象となります。そのため、例えば長期保有を目的としてビットコインを購入し、その後ビットコインの価格が暴騰して数千万の含み益が発生したとしても、ビットコインを売却しない限りは税金がかかりません。

ただし、保有しているビットコインを利用して商品の購入などを行なった場合は、利益となる部分が課税対象となるため注意が必要です。

個人事業主として青色申告をする

所得税の節税対策として有効なのが、個人事業主として開業する場合です。個人事業主として「青色申告申請書」を提出すると、65万円の控除を受けることが可能になります。

また、その他様々な経費を活用して、課税対象となる所得を減額することができます。サラリーマンの場合、会社の規則により副業が禁止されていなければ、個人事業主として登録することは有効な節税対策です。

まだまだ十分ではない法整備

仮想通貨投資への注目が高まる一方で、仮想通貨にかかる税金について、正確な知識を持っている人は多いとは言えません。しかし、所得が増えれば課税の対象となります。予期せぬ課税徴収に慌てないためにも、投資を始める前に必ず基礎的な税金の知識を身につけておく必要があります。

また、仮想通貨投資を始める人が増える中で、国の法整備が追いついていないのが現状です。今後も、仮想通貨にかかる税制は変化していく可能性があります。投資を行う際には、関連法令に改正等がないかを必ず確認するようにしてください。

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