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仮想通貨Gnosis(GNO)とは?分散型の予測市場プラットフォームの仕組み

予測市場を創り出す仮想通貨Gnosis(GNO)とは?

引用:Gnosis公式サイト

仮想通貨Gnosis(GNO)とは、イーサリアムのブロックチェーンを用いて分散型の予測市場を構築するプラットフォームです。

予測市場とは将来を予測する先物取引であり、事前に取り決めた事象が将来どうなるかを参加者間で賭け、その中で実際に起きた結果を正しく予測した参加者がお金を得る、いわばギャンブルのようなものです。

日本の代表的な予測市場は競馬ですが、他にも例えば「日経平均株価が1ヶ月後に3万円台になるか」「明日のプロ野球の試合であるチームが勝つか負けるか」などを「はい」か「いいえ」でお金を賭けることもできます。

このようなギャンブルを「分散型」という特徴を用いて行うのがGnosisです。

以前ICOによってわずか10分で13億円を調達したこのGnosisですが、以下よりその具体的な特徴についてを解説していきましょう。

Gnosisの特徴

分散化された予測市場

では、胴元が存在する中央集権型の予測市場と分散型の予測市場とは何が違うのでしょうか。

例えば、従来の予測市場モデルである競馬では馬券を売り出す胴元が存在しており、その胴元が配当率など全て設定し、市場参加者は投資金額の内の一部は胴元への寺銭として払わなければなりませんでした。

胴元が存在している以上、参加者はその運営費として高い参加コストを支払う必要があるのです。

ですが、分散型の予測市場では胴元が存在しません。

ビットコインに胴元の中央銀行が介在していないのと同じようにこの分散型予測市場にも胴元は存在せず、情報の確認や報酬配分など、本来胴元が担うべきであった予測市場の開催に必要な一連のプロセスが分散的に自動で行われます。

この分散型予測市場Gnosisでは、イーサリアムのスマートコントラクトを用いることで誰でも予測市場を作ることができ、自由に参加の為の手数料や配当率などを決めることができます。

そして「レポーター」と呼ばれる特定の利用者が予測の事実を確認するのですが、レポーターが事実認定することで不正を排除することができるのです。

集団の知恵を活用した未来予測

このGnosisはただのギャンブルだけではなく、集団の知恵を活用して将来起こりうる事象の予測に活用することもできます。

例えば、既存のアンケート調査などは回答者にとってそれをやるインセンティブが中々ありませんし、質問者側もお金と時間のコストが掛かってしまいます。

ですが、このGnosisの分散型予測市場プラットフォームを利用することでより低コストで高精度な集団の予測を生み出すことができます。

なぜならこの予測市場ではただのアンケートとは違い、個々がお金を賭けた真剣なゲームをしているからです。

つまり、予測市場を用いることで、それぞれが自分の知恵をマーケットに提供するインセンティブが生まれるのです。

Gnosisの仕組み

Gnosisでは4層のレイヤーに分けられており、イーサリアムのブロックチェーンの上に3つのレイヤーがあるのですが、それが「Gnosis Core」「Gnosis Service」「Gnosis Apps」です。

まず、Gnosis内で最も重要な役割を担うのがGnosis Coreですが、ここでトークンの作成から決済といった予測市場を作成する為に必要なスマートコントラクトを管理しています。

引用:Gnosisホワイトペーパー

そしてその上にはGnosis Coreに機能を追加する為のGnosis Servicesがありまりますが、ここではGnosis Coreの上にサービスを追加することができます。

そして最上層がGnosis Appsであり、顧客向けのアプリケーションを提供するフロントエンドの役割を担います。

Gnosisのユースケース

ではGnosisのユースケースを見ていきましょう。

価格を発見する

予測市場のユースケースとして、潜在的に価値を評価することに利用できます。

例えば芸術品の価格が将来いくらになるかを予測市場で行うことでその芸術品の本質的価値を探ることができます。

金融市場

金融分野では金融商品の価格が将来いくらになるのかを集団の知恵を取り入れて分析することができます。

これによって市場のトレンドを知ったり金融市場の効率化を図ることができます。

予測市場は汎用的であり、この他にも、他にも数え切れない程のユースケースが想定されますね。

AugerとGnosisとの違い

Gnosisと同様に分散型の予測市場プラットフォームを展開するのが「Augur」です。

このAugurとGnosisは同じ予測市場を手掛けているので競合となりますが、それぞれに違いがあります。

まずGnosisは単なる予測市場のみならず分散型のアプリケーション(Dapps)を提供している点がAugurと大きく異なっています。

また、予測市場の判決方法も異なっており、Gnosisは特定のレポーターが予測市場の結果を管理するのに対し、Augurは多数のトークン所有者によって結果が管理されます。

このようにAugurの方が一見分散的ではありますが、その予測の結果集計に時間が掛かってしまい、実際の配当が遅れてしまうというデメリットがあるのです。

Gnosisで流通する2つのトークン「GNO」と「OWL」

引用:Gnosisホワイトペーパー

Gnosisでは「GNO」と「OWL」といった2つのトークンが存在しています。

GNOトークンはイーサリアムや他の仮想通貨への換金が可能であり、Gnosis内で発生した報酬を受け取ることができます。

対してOWLはGnosisのプラットフォーム内で流通する通貨であり、Gnosis内で発生する手数料の支払いに使うことができます。

なお、OWLは1WIZ=1ドルの1:1でペッグされておりGnosisの外部では使えません。

このように各トークンには役割があり、GNOで外部からGnosis経済圏に流入することができ、そのプラットフォーム内部ではOWLが流通するということです。

Gnosis(GNO)の価格チャートと購入できる取引所

引用:coinmarketcap

上記のチャートのように、2018年4月現在GNOの価格推移は全体的に見るとほぼ横ばいとなっています。

昨年の12月から2018年1月にかけては一時4倍に高騰していましたが、現在はそれも落ち着き上場後と同じ100円台の価格で推移しています。

なお、GNOを取り扱っている取引所は下記図の通り、主にBittrexやKrakenとなっています。

引用:coinmarketcap

他にもPolomiexやHいtBTCといったアルトコインを多く扱う取引所でも上場されていますね。

Gnosisの将来性

以上がGnosisについてでしたが、今後最も懸念されるであろう点は明確なルール作りに関する事だと筆者は考えています。

やはり、いくら革新的な技術を駆使してサービスを開発したとしても、ルール無しの野放し状態では市場が崩壊します。

例えば今日のICO市場では、莫大な資金調達額の裏で多額の資金が詐欺に奪われてしまっているのです。

最近では「リップルやイーサリアム証券にするべきではないか」という見解が出ており、ますます仮想通貨な位置付けがあやふやな状態であると言えます。

その上このような予測市場は賭博性がある事から、Gnosisがオンラインカジノに値する可能性も高く、各国で認められるかの懸念があるでしょう。

しかし、この予測市場による「集団の知恵の活用」は革新的なサービスを生む可能性もあります。

『「みんなの意見」は案外正しい』と言われるように、集団の知恵は「ギャンブル」というフェーズを超えて、より汎用的に活用することが出来るからです。

世の中を更に便利にしていく為には、このGnosisによるオープンイノベーションが必要でしょう。