仮想通貨

マイニング事業を閉鎖したViaBTCとは?閉鎖理由と閉鎖後の動向

中国大手の企業が中国国内での運営を断念

中国政府による仮想通貨への規制はますます強くなっており、中国国内での取引やICO、さらにはマイニングまで禁止しています。

中国三大取引所は閉鎖し、国外へ移転しています。

そんな中、2018年の幕開けと同時に、中国大手のビットコインマイニングプール企業ViaBTCがマイニング事業の廃止を決定しました。

ただ、ViaBTCのユーザーからすれば、閉鎖した理由や今後どうなるのかが気になるところです。

そこで今回は、ViaBTCの閉鎖理由や閉鎖後の動向などについてご説明いたします。

そもそもViaBTCとは?

改めて、ViaBTCとはどんな企業なのかを確認していきましょう。

ViaBTCとは、中国大手の取引所兼ビットコインマイニングプール企業で、20165月より運営を開始しました。

ViaBTCは、ビットコインからの分裂によって新たに誕生したビットコインキャッシュの上場により、ビットコインキャッシュ支持層の口座開設が相次ぎ、大きな注目を集めました。

さらに、運営方針でも世間を驚かせました。当時、ビットコインコアプロジェクトのSegwitの導入は主流になっていたものの、Bitcoin UnlimitedBU)の導入を決めたのです。

Segwitとは、ビットコインが課題とする1回の取引データの容量を小さくするためにビットコインコアプロジェクトによって開発されたシステムです。

ビットコインはSegwitの導入により、ブロックチェーンに記録される取引データの容量の圧縮に成功したのです。

一方、BUとは、Segwit1回の取引データを圧縮するのに対し、取引データを記録するブロックサイズ自体を大きくすることができます。

さらに、ブロックサイズの大きさは、マイナーによって投票で決定されます。

このように、ViaBTCはある意味、独自路線を走ってきたと言えるでしょう。

ViaBTCの閉鎖理由とユーザーへのアフターケア

仮想通貨市場が世界中から脚光を浴び始めた矢先、世界最大のマーケットである中国では、政府による規制が強まり、僅か1年余りでViaBTCは取引所を閉鎖しました。

取引所閉鎖後は、マイニング事業に専念する形でクラウドマイニングやマイニングプールの運営を続けていました。

しかし、中国政府がマイニング事業の禁止を近く発表することが仮想通貨界でも広く噂されるようになります。

そして、20181月、政府の公式発表を待たないうちに、ViaBTCは中国国内におけるマイニング事業の閉鎖を決め、事実上、中国国内からの撤退を決めたのです。

ViaBTCの創業者ハイポ・ヤン氏は閉鎖の理由として、以下の2つを挙げています。

・投機をコントロールするため

・投資家の利益を守るため

このように、ViaBTCは中国政府が下すであろう禁止令に先立ち、閉鎖を決定したことが伺えます。

閉鎖後のViaBTCの動向

ViaBTCは閉鎖後の投資家へのアフターサービスとして、閉鎖後も投資家がハッシュレートの一部を購入することでマイニングへの参加を継続することを可能にしています。

クラウドマイニングプールの収益の受け取りは、このハッシュレートの購入した割合によって分配率が決まっています。

このように、ViaBTCのマイニング事業は閉鎖したものの、投資家間での取引のためのプラットフォームは引き続き提供されています。

そして、ViaBTCは国外に新たな取引所を開設する計画を明らかにした後、アイスランドとアメリカに事業を移しました。

中国国内の仮想通貨への規制は強まるばかり

ICOで成功を収めた多くの仮想通貨が上場し、仮想通貨市場が広がりを見せる中、中国は仮想通貨への規制を強めています。

しかし、中国政府は国内の規制を強める一方で、国家の独自通貨を発行することを発表しました。

一見、矛盾しているような行動にも見えますが、中国が抱える深刻な問題が関係しています。

中国国内では偽造貨幣が出回っており、もはや人民元よりも電子マネーの方が安全で信頼性が高いと中国国民の多くは考えています。

そのため、日本よりも後から普及した電子マネーは、今や日本の普及率を超え、屋台での数百円単位の少額の支払いにおいても電子マネーが使用されています。

中国政府はこの事態を重く受け止め、人民元に代わる新たな通貨を摸索した結果、独自の仮想通貨を発行することを決めたのです。

そして、国内の経済や金融を再び手中に収めようと画策しているのでしょう。

ViaBTCは中国から世界へ

ViaBTCは実質的に中国政府による厳格な規制によって中国国内での運営を断念せざるを得ませんでした。

恐らく、中国は今後、政府を中央集権とするマーケットが開かれることでしょう。

そして、政府の許可なく取引所の開設ができないことはもちろん、マイニングへの参加も難しくなるでしょう。

ViaBTCにはこのような中国政府による仮想通貨市場への介入を予測していたのかもしれません。

それによって、勇気ある決断を下し、海外での新たな取引所開設に尽力することを決めたのだということが読み取れます。

ただ、取引所にしてもマイニング事業にしても、機材とネット環境さえあれば、世界各地どこでも運営が可能なのが仮想通貨の利点です。

そういう意味では仮想通貨の関連事業は、本社や営業所を置く一般的な企業や工場に対し、国内から世界へ羽ばたく自由度の高さが大きいと言えるでしょう。

仮想通貨市場の利点を活かし、中国から海外へ羽ばたいたViaBTCの今後の動向が楽しみです。