ブロックチェーン

ブロックチェーンスマホが発売か。そのプロダクトや発売企業を徹底解説

ブロックチェーン化するスマートフォンデバイス

私達が現在当たり前に使用しているスマートフォンはここ10年の間で急激に成長し、世の中に一気に浸透していきました。
このスマートフォンは年々アップデートを重ねてイノベーションを遂げきましたが、最近では「ブロックチェーン技術を活用したスマートフォン」のリリースがメディア界隈で話題を呼んでいます。
今までビットコインを主とする仮想通貨に応用されてきたブロックチェーンですが、スマートフォンまでも今後ブロックチェーン化されるのでしょうか?

では、以下より実際にブロクチェーンスマホの制作に向けて動いているプロダクト等を紹介していきます。

SIRIN LABSが手掛けるブロックチェーンスマホ「FINNEY」


引用:
SIRIN LABS公式サイト

スイスに拠点を構える「SIRIN LABS」はブロックチェーンに対応するPCやスマートフォンを開発する企業であり、そのSIRIN LABSで開発されたブロックチェーンスマホが「FINNEY」です。

スマホをブロックチェーン化するSIRIN LABS Token(SRN)とは?仮想通貨SIRIN LABS Token(SRN)とは? 引用:SIRIN LABS公式サイト 仮想通貨SRIN LABS ...

既存のiPhoneやAndroidといったスマホデバイスはデザイン性は優れているものの、セキュリティ面での弱さが目立っています。
そのようなスマホの脆弱性を解決すると同時に、最近になって続々と登場しているブロックチェーンサービスにも対応できるようにと登場したのがこのFINNEYです。

FINNEYは仮想通貨のコールドウォレットにもなる

FINNEYは仮想通貨を保管するコールドウォレットの役割も担います。
最近では取引所のハッキング事件が相次ぐようになっており、仮想通貨の保管方法に更なるセキュリティの強さを求められるようになりました。

コールドウォレットはインターネットから完全に切り離したオフライン上での保管方法となり、その他のウェブウォレット(ホットウォレット)とは相対的に高いセキュリティ性を維持できます。
FINNEYでは、このコールドウォレット機能をスマホデバイスに直接実装することで利便性と安全性を提供します。

大手メーカーと提携

SIRIN LABSはFINNEYの開発にあたって多くの大手スマホメーカーと提携を交わしています。
それは中国の大手スマホメーカーである「Huawei」や台湾の「鴻海(ホンハイ)」などであり、実際にSIRIN LABSの公式Twitterで発表されました。

このように大手企業がFINNEYの開発や生産に携わるという事で大きな期待が持てます。

2018年10月に日本で発売予定のFINNEY

このFINNEYは2018年の10月に日本を始めアメリカやイギリス、韓国などで発売されることが発表されました。
このトピックは日本経済新聞でも取り上げられており、10月の出荷に伴い現在2万5,000台を超える予約がありその販売価格は日本円にしておよそ12万円とさています。

HTC社がリリースしたブロックチェーンスマホ「Exodus」

台湾に拠点を置く大手スマートフォンメーカーの「HTC Corporation(High Tech Computer Corporation)」は、2018年5月15日に世界で初となるブロックチェーンスマホ「HTC Exodus」をリリースしました。
このExodusではデータをクラウド上ではなく本体であるデバイスで保管が出来る機能を持ちます。
冒頭のFINNEYでも述べましたが、既存のスマートフォンのセキュリティ耐性は強いとは言えません。
そういった問題を解決してセキュアなスマホデバイスを創り上げるのがExodusの狙いですが、その点はFINNEYもこのExodusも共通しています。

ブロックチェーンスマホ「Exodus」の特徴


引用:Exodus公式サイト

分散型アプリケーションDappsをサポート

Exodusは分散型アプリケーションDappsが利用できるようなサポートもします。
現在は「イーサエモン」や「クリプトキティーズ」といった新しいDappsがたくさん登場していますが、それらの発展の為にはユーザーにとって使いやすいインフラが整備されていなければなりません。
ExodusはユーザーがDappsを使いやすいインフラを作り、「ユーザーエクスペリエンス」を追求します。

仮想通貨を保管するウォレット機能

FINNEYと同様仮想通貨を保管出来るハードウェアウォレットの機能が搭載されており、利便性と安全性を高めます。

全てのデバイスが分散されたノードとなる

このExodusでは、デバイス1つ1つがそれぞれ独自のノードとしてブロックチェーン上で機能します。
このように個々のデバイスを独立させる事で、従来の中央集権的な管理を排除し、デバイスを所有するユーザーがそれぞれ個人情報や資産を所有する「分散型」のネットワーク構築を目指します。
なお、公式サイトでは「イーサリアムとビットコインのノードの数を2〜3倍にしたい」と記されています。

このように全てが新しい機能であるブロックチェーンスマホExodusですが、販売価格はまだ公表されておらず、詳しい情報もまだまだ出てきておりません。
しかし、Exodusが「次世代スマホ」になり得る期待は大きいでしょう。

Huaweiがビットコインウォレットをリリース

中国を拠点とする大手のスマートフォンメーカー「Huawei(ファーウェイ)」は自社のアプリのマーケットプレイスである「AppGallery」にてBTC.comのビットコインウォレットアプリをリリースしました。
このビットコインアプリはHuawei上で初の仮想通貨アプリケーションとなります。

中国人ユーザーを狙うHuawei

中国では現在ICOや人民元での仮想通貨取引を禁止しており、GoogleやAppleのアプリストアも一部閉鎖状態にあります。
ですが、実質仮想通貨を所有する事は可能であり、今回のHuaweiでのビットコインウォレットアプリのリリースによって中国人の多くがビットコインウォレットにアクセス出来る可能性があるとされています。

中国はスマートフォンの普及率が高く一部の地域では電子決済が格段に進んでいると言えますが、このビットコインウォレットはキャッシュレス化の進んでいる中国で拡大する可能性を秘めています。
多くの人口を抱える中国は大きなマーケットとなりますが、Huaweiにとってはその潜在ユーザーを獲得したい所でしょう。

SIRIN LABSと提携の可能性

なお、このHuaweiは上述した通りSIRIN LABSと提携を進めており、SIRIN OSのライセンスについて検討中との事です。
これが順調に進めばHuaweiはスマホデバイスにSIRINの技術を実装するようになり、より一層ブロックチェーンスマホの普及が進むでしょう。

ブロックチェーンスマホは今後浸透していくか

以上がブロックチェーンスマホのプロダクト等についてでしたが、既存の莫大なスマホユーザーをどのようにこのブロックチェーン化されたスマホへとシフトさせるかが課題でしょう。
そもそもブロックチェーンについてを理解している人や、それに興味がある人以外にとってはスマホがブロックチェーンベースだろうが何だろうが関係無いのではないでしょうか。

よって、ブロックチェーンスマホの普及はユーザーにとって何か特別な利便性であったり、何らかの行動インセンティブが無ければ厳しいのでは無いかと筆者は考えています。
なお、このようなブロックチェーンスマホはセキュリティの強化を謳っていますが、ユーザーの全員がより高度なセキュリティを求めているでしょうか。

利便性とセキュリティが両立されれば良いですが、ブロックチェーンスマホが利便性とセキュリティのトレードオフにあるならば、利便性の高い従来のスマホで良いと思う人は多いでしょう。
その辺りが今後どのように展開されていくのかは注目しておきたい部分です。