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EU最大のETF証券会社、仮想通貨業界に参入

警告されてるのに、仮想通貨業界に参入を決めた訳とは

ついに仮想通貨業界に新規大型資金が流入することにより、さらなる仮想通貨全体が盛り上がる日がくるかもしれません。

オランダ・アムステルダムに拠点を置くヨーロッパ最大のETF証券会社「 Flow Traders NV(フロー・トレーダーズNV)」が仮想通貨業界に参入しました。

オランダ規制当局が、消費者や金融機関に仮想通貨を売買しないように警告しているのにかかわらず、フロー・トレーダーズが参入を決意した選択は仮想通貨業界にとっては、好影響を与えるのではないでしょうか。

Flow Traders NV(フロー・トレーダーズNV)とは

引用:https://www.flowtraders.com/

フロー・トレーダーズは、2004年に設立され、高頻度取引(HFT)を得意とした欧州最大級の証券会社です。

取引では、約7000億ドル以上を運用しており、その7割以上が欧州を中心としており、昨年すでにビットコインの上場投資証券(ETN)が提供され、証券会社として初めて、取引を行うことを発表しました。

ビットコインの時価総額が1000億ドルですので、7000億ドルを運用している資金が流入すれば、仮想通貨相場に活気づくことは明白でしょう。

引用:https://www.bloomberg.com/

高頻度取引(HFT)とは、中期取引や長期取引とは異なり、1秒に満たないミリ秒単位の世界において、コンピュータでの自動的な株の売買戦略を行い、高い演算能力をもつアルゴリズムにより収益を出すシステムのことを指します。

米国市場を中心に2000年代後半以降、取引高の半分以上は、この高頻度取引によって成立しており金融市場にとっては大きな存在となっており、日本でも盛んとなっています。

株式市場などの価格変化には制約があり、1日の間における価格差には限度がありますが、ビットコインをはじめとする仮想通貨相場は一度に10〜20%以上変動するなど、デイトレーダーなど投資頻度の多い投資家にとっては最適の投資先といえるでしょう。

また、同社は米国においてCME(Chicago Mercantile Exchange)やCBOE(シカゴ・オプション取引所)といった先物取引による仮想通貨の上場投資証券で多くのリターンを獲得したことを明らかにしています。

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世界初、仮想通貨を上場投資証券(ETN)としての売買

フロー・トレーダーズ社は、ビットコイン(BTC)や、イーサリアム(ETH)をベースとして上場投資証券(ETN)の売買を行う初めての企業となります。

指数に連動するという点では、ETF(上場投資信託)と似ていますが、商品の仕組みは異なります。

ETFとの大きな違いは、実際に資産の裏付けがあるかどうかの「信用リスク」で、ETFは実際に指数を構成する資産を随時売買して運用しております。

このため、ETFは基準価額と対象指標の間にズレが生じる「トラッキングエラー」が発生することがありますが、ETN(Exchange Traded Note)は指数とETN価格が完全に連動するように保証しています。

しかし実際に指数を構成する資産の裏付けがない為、希少資源、時間の経過とともに劣化する農産物等のように現物資産の保有が困難な対象指標であっても組成可能となります。

つまり、取引におけるリスクは高まりますが、それを上回るハイレバレッジな取引が可能になるため、投資家にとっては市場が非常に魅力的なものに変わるでしょう。

加えて、ETFやETNなどの金融商品の多様化に伴って、市場の流動性は高まるので、これまでとは比べ物にならないほどの量の資金が仮想通貨に流れ込むことが予想できます。

フロー・トレーダーズの狙いとは一体何か

COO(共同最高経営責任者)のDennis Dijkstra氏によると、BTCと、ETHに基づく世界初の為替取引市場を作ることを目指しています。

しかし、仮想通貨業界における市場拡大を狙っているのはフロー・トレーダーズだけではありません。

世界最大の電子商取引社のうち5社がすでにビットコイン取引をしており、

  • Susquehanna International Group LLP
  • Jump Trading LLC
  • Tower Research Capital LLC
  • Hudson River Trading
  • DRWホールディングスLL

がすでに市場に参入して、法定通貨を根源とした仮想通貨先物市場を作っています。

何とDRWホールディングスLLChaは2014年以来から仮想通貨取引を開始しており、まさに金融業界におけるパイオニアといっても過言ではありません。

2017年12月に開始されたビットコイン先物は中央銀行の中央銀行である国際決済銀行から、3つの大きな問題を指摘しました。

  • 仮想通貨はあまりにも不安定である
  • 電気を多用し消費する
  • 価格操作に脆弱な不安

一方のイーサリアムはウォールストリートには先物商品がありません。

そのためフロートレーダーズ社は現物のETHを利用しなければならないが手段は不明確であり、規制されたマージン(証拠金取引)はまだ存在しないため規制されたショートやロングの手段はありません。

その中でフロー・トレーダーズは、認可取引所における仮想通貨売買の債券の開示を行い、BTC・ETHを安価にかつ、容易に投資してもらう場を提供し、いかに仮想通貨が資産クラスとして魅力的なのか広めていきます。

確かに、これまではわざわざ仮想通貨取引所に本人確認書類を提出し、場合によっては自身のビットコインアドレスや、ウォレットを用意しなければならず仮想通貨へ参入するには、敷居が高かった印象があり、参加対象者は一部の人間に限られていました。

しかし、信用力のある証券会社や、金融会社が取引所のような明確なルールのあるプラットフォームを確立すれば、投資へのハードルが下がるので、新規参入者や、仮想通貨を実用的に使うことが増得ていきます。そして、必然的に仮想通貨は社会のインフラとして機能することになるでしょう。

フロー・トレーダーズのDijkstra氏もインタンビューにおいて以下のように語っています。

“People underestimate crypto,It’s big, and it is to be regulated very soon. The market participants are much more professional than people think. Institutional investors are interested — we know they are because we get requests.”

「人々は、仮想通貨を過小評価し過ぎです。

仮想通貨市場は、規模が大きく、すぐに規制されるべきであり、仮想通貨市場のプレイヤーは、一般的に考えられているよりもも専門的な知識があり、レベルが高いです。

機関投資家も、非常に仮想通貨に興味を持っているので、市場参加のために相談されることも多いです。」

淘汰されていく金融業界で生き残るために

トレーダーをはじめとする、金融業界にとって今回のように可能な限り迅速な取引を行う新たなヘッジ方法は、まさに「巨大な波及効果」をもたらすでしょう。

またフロー・トレーダーズは、主要ライバルと差をつけるために、規制当局からの警告を恐れずに新たな資産クラスに移行したことは、不安定な市場で収益をあげる観点において賢明な判断だったのではないでしょうか。

筆者は、仮想通貨取引へ事業を移行することは、ビジネスの自然進化だと考えています。

企業が成長するためには、多少のリスクを背負ったとしても新たな道を切り開くことは必要でしょう。

ヨーロッパの名門証券会社が、イギリス、ドイツに継ぐ影響力を持ち、EUの金融のハブとなっているオランダ金融市場庁(AFM)の警告を無視し、仮想通貨市場に参入したことは金融業界全体が仮想通貨市場の拡大に焦っていることを示唆します。

金融業界で生き残るためには、顧客から預かった資産を効率よく運営することが鉄則であり、他の金融事業が追随して仮想通貨を、株式、証券と並ぶ金融商品として取り扱う日も近いでしょう。